香川県立高等技術学校

香川県立高等技術学校

香川県立高等技術学校（かがわけんりつ こうとうぎじゅつがっこう）は、香川県高松市および丸亀市に校舎を構える公共の職業能力開発施設です。これは、職業能力開発促進法に基づき設置された職業能力開発校として、仕事に必要な技能や知識を習得したいと考える人々に対して、実践的な職業訓練を提供することを目的としています。

概要

本校は、2011年（平成23年）4月1日に、それまで香川県内に独立して存在していた香川県立高松高等技術学校と香川県立丸亀高等技術学校が統合されて設立されました。この統合により、学校は「1校2キャンパス制」という体制をとっています。具体的には、高松市に位置する高松校舎と、丸亀市に位置する丸亀校舎の二つの拠点で運営されており、それぞれが前身校から引き継いだ既存の施設を活用して、多岐にわたる分野の職業訓練を実施しています。この体制は、県内各地からの通学者にとっての利便性を考慮するとともに、多様化する産業界や求職者のニーズに応じた訓練を提供するためのものです。

沿革

香川県立高等技術学校としての正式な歴史は、2011年4月1日の設立に始まります。この設立は、地域における職業訓練体制の効率化と質の向上を目指し、県立の二つの高等技術学校を一つに統合する形で実現しました。

高松校舎の前身校の歴史

現在高松校舎として利用されている施設は、かつて独立した教育機関であった香川県立高松高等技術学校の歴史を引き継いでいます。その起源は古く、第二次世界大戦後の復興期にあたる1949年（昭和24年）4月に「香川県立高松公共職業補導所」として設置されたことにさかのぼります。その後、職業訓練制度の変遷に対応するため、1958年（昭和33年）4月には「高松公共職業訓練所」と名称を変更しました。現在の所在地への移転は1965年（昭和40年）7月に行われ、施設設備の充実が図られました。1967年（昭和42年）10月には、「香川県立高松高等技術学校」と改称され、より高度な技術訓練を提供する機関としての性格を強めました。また、1969年（昭和44年）7月には、県内産業の技術開発を支援する目的で「香川県技術開発センター」が付設されています。提供する訓練の対象者層も拡大し、1975年（昭和50年）4月には高等学校卒業者を主な対象とする新たな訓練科が設けられ、さらに1990年（平成2年）4月からは、一部の高卒者向け訓練課程でより専門性を高めるための2年制が導入されるなど、時代とともに訓練内容と体制が発展してきました。

丸亀校舎の前身校の歴史

丸亀校舎もまた、かつての香川県立丸亀高等技術学校の歴史を引き継いでいます。こちらの起源はさらに古く、終戦直後の1945年（昭和20年）9月に、丸亀市通町に開設された「建築工補導所」にまでさかのぼります。これは、戦災からの復興に必要な建設技術者を育成するための緊急的な措置として設立されたものです。1950年（昭和25年）4月には現在の場所へ移転し、「丸亀公共職業補導所」と名称が変更されました。その後、制度改変に伴い、1958年（昭和33年）7月には「香川県丸亀職業訓練所」と改称されます。高松校と同様に、1967年（昭和42年）10月には「香川県立丸亀高等技術学校」と改称され、地域における中核的な職業訓練機関としての役割を担うようになりました。また、社会人の学び直しニーズに対応するため、1980年（昭和55年）4月には「香川県成人訓練センター」が設置されましたが、その後の職業訓練制度の見直しにより、2002年（平成14年）4月には成人訓練センターは廃止され、その機能は本校に統合される形となりました。

所在地・アクセス

高松校舎

住所: 〒761-8031 香川県高松市郷東町字新開587番地1
交通:
ことでんバスイオン高松線（北ルート）を利用し、「警察学校前」バス停にて下車、徒歩約8分です。
JR予讃線 香西駅からは徒歩約25分です。
JR高徳線 昭和町駅からも徒歩約25分です。

丸亀校舎

住所: 〒763-8513 香川県丸亀市港町307番地
交通:
JR予讃線 丸亀駅から徒歩約12分です。

香川県立高等技術学校は、これらの二つの校舎を拠点に、地域産業界の動向や技術の変化に対応した多様な職業訓練コースを提供し続けることで、香川県における人材育成と地域経済の活性化に貢献しています。具体的な訓練科については、時代の要請に応じたものが開設されています。

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