馬場家御師住宅

馬場家御師住宅

馬場家御師住宅は、東京都青梅市御岳山にある、茅葺屋根が特徴的な歴史的建造物です。この建物は、武蔵御嶽神社の宿坊として、長年にわたり参拝者を迎え入れてきました。東京都指定有形文化財にも登録されており、その歴史的・文化的価値が認められています。

歴史

馬場家は、戦国時代に武田氏に仕えた重臣、馬場美濃守信春の末裔と伝えられています。初代左衛門が万治2年（1659年）に亡くなってから、代々武蔵御嶽神社の御師を世襲してきました。現在の当主は14代目です。

現存する建物は、慶応2年（1866年）に10代目当主駿河が、愛妻茂のために、実家である須﨑家の建築様式を参考にして建てたとされています。両家の設計図も現存しており、当時の建築技術を知る上で貴重な資料となっています。建物の設計は、棟札によると滝島河内が担当しました。

建物内部には、武蔵御嶽神社に参詣する講のために設けられた書院造風の座敷や内神殿、そして江戸時代の室（むろ）や汲み取り式便所が残っています。これらの設備は、当時の生活様式を今に伝える貴重な遺構です。

1989年（平成元年）には、その歴史的価値が認められ、東京都指定有形文化財に指定されました。その後、2015年（平成27年）から2018年（平成30年）にかけて、茅葺屋根の葺き替えと建物内部の改修工事が行われ、往時の姿を取り戻しました。

所在地

東京都青梅市御岳山54に位置しています。

アクセス

公共交通機関

JR青梅線「御嶽駅」下車
「御嶽駅」から西東京バスで「ケーブル下」停留所下車（約10分）
御岳登山鉄道「滝本駅」から「御岳山駅」下車（約6分）
御岳山駅から徒歩約8分

駐車場

「滝本駅」に有料駐車場があります。

徒歩

「滝本駅」から山上まで、参道を徒歩で約1時間。

一般車は滝本駅まで乗り入れ可能ですが、滝本駅から山頂までは指定車両以外は通行禁止です。

公開状況

通年で外観を見学可能です。

* 公開時間：9:30～16:30（10月～3月は16:00まで）

馬場家御師住宅は、武蔵御嶽山の歴史と文化を今に伝える貴重な建物です。訪れる際は、その歴史的価値に触れ、静かに見学しましょう。

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