馬場昌房

馬場昌房（ばば まさふさ）

馬場昌房は、戦国時代に武田氏に仕えた武将です。父は武田家の譜代家老である馬場信春（信房）で、その嫡男として生まれました。生年については、八木沢馬場氏の系図によれば、天文7年（1538年）または天文12年（1543年）とされています。

家督相続と城代

天正3年（1575年）5月21日、父・信春が長篠の戦いで戦死したため、昌房が家督を相続しました。その後、信濃国牧之島城（現在の長野県長野市信州新町）の城代を務めました。天正4年（1576年）9月6日には、昌房の同心に対して軍法定書が出されており、これが彼の初見史料となっています。また、天正5年（1577年）前後には、富士山本宮浅間大社への神馬奉納にも昌房の同心が参加しており、この頃、昌房は病身であった可能性も指摘されています。

甲州征伐と最期

『信長公記』によれば、天正10年（1582年）2月の織田信長の甲州征伐の際、昌房は信濃深志城（現在の長野県松本市）を守備していましたが、織田信長の弟である長益に城を明け渡しました。この時、彼は「美濃守」を称していたとされますが、これは父・信春の通称を誤って記載した可能性が高いと考えられています。

その後の昌房の動向は不明で、戦死または刑死したと推測されています。『八木沢馬場氏系図』には、同年4月に牧之島城で討死したと記されています。また、『寛政重修諸家譜』によれば、彼の法名は慈源とされています。

親族

『寛政重修諸家譜』には、昌房の娘が武川衆の青木信時の子である信安に嫁いだと記されています。

関連事項

* 馬場氏

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