馬愉

馬愉（ば ゆ）

馬愉（1395年 - 1447年）は、明代に活躍した官僚であり、政治家です。字（あざな）は性和、号は澹軒と称しました。彼の出身地は青州臨朐県です。

生涯

馬愉は、馬士賢と劉氏の間に生まれました。1427年（宣徳2年）、科挙において進士に首席で合格し、その才能を高く評価され、翰林院修撰に任じられました。1434年（宣徳9年）秋には、特に選抜された史官と庶吉士37名が文淵閣でさらに学問を深めることになり、馬愉はその首席に選ばれました。これは、彼の学識の高さを示すものでした。

1436年（正統元年）、彼は経筵講官に任命され、皇帝に経書を講義する重要な役割を担いました。1437年（正統2年）には侍読学士、1438年（正統3年）には侍講学士と、着実に昇進を重ねました。当時、楊栄が引退を希望した際、その後任として苗衷、曹鼐とともに馬愉が推薦されました。このことから、彼が朝廷内でいかに信頼されていたかが窺えます。

1440年（正統5年）2月、馬愉は侍講学士のまま内閣に入り、政治の中枢に関与するようになりました。1445年（正統10年）10月には礼部右侍郎に進み、官僚としての地位をさらに高めました。しかし、1446年（正統11年）3月には故郷に帰り、1447年（正統12年）9月乙未に53歳でその生涯を閉じました。

死後、馬愉はその功績を讃えられ、翰林院学士、資善大夫、礼部尚書の位を追贈されました。また、諡号は襄敏とされました。彼が残した著作には、『澹軒文集』8巻があります。

馬愉の墓

馬愉の墓は、彼の出身地である臨朐県東城街道朱位村に位置しています。

子女

馬愉には、以下の二人の息子がいました。

馬徴（字は廷召、号は敬斎。汜水知県を務めた）
馬徽（河南布政司検校を務めた）

参考文献

『明史』巻148 列伝第36
贈学士礼部尚書馬公神道碑銘（馬愉神道碑）
* 礼部侍郎兼翰林侍講学士贈翰林学士礼部尚書馬公墓誌銘（馬愉墓誌）

これらの文献は、馬愉の生涯と業績を理解する上で重要な情報源となっています。

もう一度検索