駐香港台北経済文化弁事処

駐香港台北経済文化弁事処について

駐香港台北経済文化弁事処（以下、台北経済文化弁事処）は、中華民国（台湾）が香港における実務関係を処理するために設置している在外機構です。処長は、中華民国行政院大陸委員会の香港事務局長を兼任しています。

歴史

初期の活動

かつて、中華民国の香港における最高級官僚は、中華民国外交部駐両広特派員でした。1940年代末期には、中国国民政府の香港における最高級官僚とされていました。1945年には、総領事の任命をイギリスと交渉しましたが、最終的に断念。郭德華（T.W. Kwok、Kuo Teh-hua）を香港特派員に任命しました。

九龍城砦の統治権を巡っては、香港総督との間に意見の相違が生じ、1948年には「九龍城事件」へと発展しました。

中華旅行社時代

国共内戦後、中華民国政府が台湾へ撤退し、1950年にイギリスが中華人民共和国を承認すると、特派員公署は閉鎖されました。1966年、イギリス領香港時代に中華旅行社として設立され、準外交的な取り決めに基づいて運営されていました。

1997年の香港返還後も、香港特別行政区政府に正式に登録されていませんでしたが、業務は継続されました。2000年、中国政府が中華旅行社の営業継続を認める条件を提示しましたが、詳細は明らかにされませんでした。2004年には、新総経理の香港入境許可に5ヶ月を要するなど、関係者の査証取得に苦労する状況もありました。

2009年には、香港国際空港に査証発給所を開設し、台湾を訪れる中国の旅行者の利便性を向上させました。

駐香港台北経済文化弁事処への改称

2011年7月20日、中華旅行社は駐香港台北経済文化弁事処に改称されました。これは、中台関係改善への試金石とみなされました。しかし、2021年6月20日、香港政府が「一つの中国」を支持する文書への署名を要求したため、台湾は職員を呼び戻しました。2021年12月20日には、オフィスが金鐘のリッポーセンターから湾仔のセントラルプラザへ移転しました。

交通手段

台北経済文化弁事処は、香港MTR金鐘駅から徒歩圏内に位置しています。

関連項目

台湾香港関係
港台経済文化合作協進階
駐澳門台北経済文化弁事処
香港経済貿易文化弁事処
中華民国の在外機構の一覧
香港の領事館の一覧
両岸関係
中華民国の国際関係

もう一度検索