駒形嶽駒弓神社

概要

駒形嶽駒弓神社は、長野県長野市上松に位置する神社で、古くは村社でした。本宮は善光寺本堂から約1.3km北の地附山中腹に、里宮である若宮八幡社はそこから南東に約800m離れた上松二丁目にあります。この神社は、上松地区5つの集落の氏神として、地域の人々に崇敬されています。

創建時期は正確にはわかっていませんが、言い伝えによると、この神社は善光寺が建立される以前から存在した水内大社の奥社だったとされています。水内大社が善光寺に取り込まれる形で神仏習合が進むと、駒形嶽駒弓神社も「如来の奥之院」として、善光寺を参詣する人々が訪れるようになりました。

現在も善光寺との関係は深く、神社の紋は善光寺と同じ「卍」を使用しており、本殿は善光寺本堂と同じ撞木造です。毎年2月1日には、善光寺の注連縄を焚き上げる「お駒返り（お駒送り）」という神事が神社で行われるなど、密接なつながりが維持されています。

特筆すべきは、神社の建つ地盤が非常に強固であることです。1985年（昭和60年）に発生した地附山地すべり災害の際、神社の直下にあった老人ホームや湯谷団地が土砂に押し流され、多くの建物が被害を受けましたが、神社だけは被害を免れました。この出来事から、受験生の間では「すべらない神社」として人気を集めるようになりました。

祭神

主祭神は、健御名方富命彦神別神（たけみなかたとみのみことひこかみわけのかみ）です。相殿神として、大宜都姫命（おおげつひめのみこと）も祀られています。

歴史

1828年（文政11年） - 社号が現在の「駒形嶽駒弓神社」となります。
1863年（文久3年） - 現在の本殿が再建されました。
* 1909年（明治42年） - 麓にあった八幡社（上松区）、諏訪社（滝区）、飯縄社（湯谷区）が合祀されました。

境内

境内には、本殿、拝殿、社務所などが建てられています。

交通

長野駅からは、アルピコ交通（川中島バス）の11・16・17系統を利用し、「滝」バス停で下車後、徒歩約30分で神社に到着します。

周辺

神社の周辺には、防災メモリアル地附山公園や、善光寺の納骨堂である雲上殿があります。

脚注

善光寺との深い関わりを持ち、歴史と自然に彩られた駒形嶽駒弓神社は、地域の人々にとって大切な存在であり、近年では「すべらない神社」としても注目を集めています。

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