駒止バイパス

駒止バイパス

駒止バイパスは、福島県南会津郡南会津町に位置する国道289号のバイパス道路です。旧道の課題を克服し、年間を通じて安全な交通を確保することを目的として建設されました。

概要

路線名: 国道289号バイパス
起点: 福島県南会津郡南会津町東字駒止
終点: 福島県南会津郡南会津町針生字駒止
延長: 11.7km
車線数: 2車線
幅員: 6.0m - 8.0m
最急勾配: 8%

詳細

背景

かつての旧道は、標高1,130mの駒止峠を越えるルートであり、道幅が狭く、急カーブや急勾配が連続していました。さらに、豪雪地帯であるため、冬期間は除雪が困難で交通が途絶えることがありました。

建設

このような状況を改善するため、冬期間でも安全に峠を越えることができるバイパスが計画されました。その中心となるのが、延長2,010mの駒止トンネルです。国道指定の翌年である1971年に工事が開始され、1975年に駒止トンネルが着工、1982年11月に開通しました。

特徴

勾配: 登坂車線が設けられていますが、バイパスとしては勾配がやや急です。これは、計画当時はスタッドレスタイヤが普及しておらず、スパイクタイヤが主流であったことが影響しています。
旧道: バイパスの完成により、旧道は町道に降格されました。集落内を通る道路は生活道路として地元住民に利用されていますが、現在でも駒止峠や駒止湿原へのアクセスには旧道が利用されています。
戸板山スノーシェッド: 駒止トンネルの西側入口に続く戸板山スノーシェッドは、バイパス開通後に追加で設置されました。

開通効果

駒止バイパスの開通により、冬季の交通の安全性が向上し、地域住民の生活や経済活動に大きく貢献しています。また、観光客にとっても、駒止峠や駒止湿原へのアクセスが容易になりました。

その他

駒止バイパスの建設に関する詳細は、以下の文献に記載されています。

福島県土木部監修『福島県土木史』福島県建設技術協会、1990年、397頁-401頁。

外部リンク

福島県土木部

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