駕籠真太郎

駕籠真太郎

駕籠真太郎（かご しんたろう、1969年 - ）は、東京都出身の日本の漫画家です。主に成人向け漫画を手がけ、「奇想漫画家」を自称しています。

概要

彼の作品は、エロ、グロテスク、猟奇、スカトロ、ホラーといった、一般的にはタブーとされるサブジャンルを扱っています。さらに、人間そのものを弄び倒すような人体改造や人体破壊をテーマに、狂気的な世界観を構築しているのが特徴です。

ソ連や太平洋戦争といった歴史的な題材を扱うこともあり、これらのジャンルを下敷きにしたSFやメタフィクション的な構成を得意としています。作風はブラックユーモアに満ちており、「駅前花嫁」などの作品に見られるように、毒のある笑いが中心となっています。

2002年からは、イベントへの参加や個展の開催など、活動の幅を広げています。不道徳な排泄物を精力的に展示するなど、その表現は常に話題を呼んでいます。

2010年には、『フラクション』で第三回世界バカミス☆アワードを受賞。2013年には、第19回『Salon del MANGA de BARCELONA（スペイン）』にて、スペイン漫画界で貢献度や話題性の高かった日本人漫画家として表彰されました。また、2014年には、LA出身のアーティスト、フライング・ロータスのアルバム「You're Dead!」のアートワークを手がけるなど、その才能は多岐にわたります。

現在では、青林工藝舎の漫画雑誌『アックス』を中心に、アブノーマルな作品を発表し続けています。

作品の特徴

タブーへの挑戦: エログロ、スカトロといった、一般的に避けられるテーマを積極的に扱っています。
人体改造・破壊: 人間の肉体を弄び、変形させることで、狂気的な美しさを表現しています。
ブラックユーモア: シリアスなテーマの中に、毒のある笑いを散りばめています。
SF・メタフィクション: 歴史的な題材とSF的な要素を組み合わせ、独自の物語を創造しています。

主な作品

単行本
『輝け!大東亜共栄圏』（太田出版）
『喜劇駅前虐殺』（太田出版）
『アイコ十六歳』（青林堂）
『駅前花嫁』（太田出版）
『パラノイアストリート』（メディアファクトリー）
『六識転想アタラクシア』（太田出版）
『超伝脳パラタクシス』（集英社）
『大葬儀』（太田出版）
『人間以上』（久保書店）
『駅前浪漫奇行』（太田出版）
『踊る！クレムリン御殿』（平和出版）
『健康の設計』（東京三世社）
『凸凹ニンフォマニア』（久保書店）
『奇人画報』（太田出版）
『かすとろ式』（太田出版）
『殺殺草紙・大江戸奇騒天外』（平和出版）
『ハンニャハラミタ』（集英社）
『飛び出す妄想』（久保書店）
『殺殺草紙・大江戸無残十三苦』（太田出版）
『新版・万事快調』（青林工藝舎）
『夢のおもちゃ工場』（三和出版）
『正しい変態性欲』（三和出版）
『穴、文字、血液などが現れる漫画』（久保書店）
『おばあちゃんが死体くさいよ』（久保書店）
『アリ地獄vsバラバラ少女』（久保書店）
『フラクション』（コアマガジン）
『アナモルフォシスの冥獣』（コアマガジン）
『宇宙(そら)かける純情』（久保書店）
『ハーレムエンド』（コアマガジン）
『すべての時代を通じての殺人術』（久保書店）
『登校途中の出会い頭の偶然キスはありうるか?実験』（青林工藝舎）
『超動力蒙古大襲来』（太田出版）
『恋の超時空砲』（久保書店）
『駕籠真太郎高濃短編集 異物混入』（青林工藝舎）
『輝け! 大東亜共栄圏 完全版』（太田出版）
『左側に気をつけろ』（あまとりあ社）
『真説★世界史大全』（太田出版）
『ブレインダメージ』（ワニブックス）
『駕籠真太郎作品集・都市とインフラストラクチャー』（青林工藝舎）
画集
『駕籠真太郎画集 女の子のアタマの中はお菓子がいっぱい詰まっています』（書苑新社）
『駕籠真太郎画集 Panna cotta』（書苑新社）
『駕籠真太郎画集 死詩累々』（書苑新社）
* 『駕籠真太郎画集 死詩累々［新装版］』（書苑新社）

評価と影響

駕籠真太郎の作品は、その独特な世界観と表現方法で、国内外の多くのファンを魅了しています。タブーに挑戦する姿勢や、既存の価値観を覆すような表現は、賛否両論を巻き起こすこともありますが、その独創性は高く評価されています。近年では、海外のアーティストとのコラボレーションも積極的に行っており、その影響力はますます拡大しています。

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