駿府藩

駿府藩の概要

駿府藩（すんぷはん）は、江戸時代初期に静岡県静岡市の駿府城を中心にした藩で、駿河・遠江、さらには愛知県の三河、山梨県の甲斐に広がる地域に位置していました。この藩は、駿河府中藩または府中藩とも称され、後に明治時代には静岡[[藩]]に改名されました。藩は1869年に再設置され、明治2年8月7日に静岡[[藩]]とされました。

歴史的背景

駿府藩の前史は、戦国時代にさかのぼります。当時、駿河は今川氏の支配下にありましたが、武田信玄の侵攻により今川氏が滅亡。以降、武田氏や後北条氏、徳川氏間で領地争奪が続く不安定な状況が続きました。天正10年（1582年）に武田氏が滅亡すると、徳川家康が駿河を支配するようになりました。家康は、天正18年（1590年）に駿河を離れましたが、その後は豊臣秀吉の家臣が駿府城に入ることになります。

江戸時代の藩主と藩政

内藤氏と家康

1601年、内藤信成が駿府に入封し、駿府藩が成立しました。しかし、信成は間もなく近江に移封され、家康が駿府城に入ることで藩は一時廃藩となります。家康が随時実権を持つ中で、藩の権限移譲が始まりました。

1625年には徳川家光の弟である徳川忠長が藩主となるも、彼の乱行が目立った結果、短期間で改易され、再度藩は幕府直轄地となりました。そうした中、幕府は駿府城代として大身旗本を任命し、藩の統治を行いました。

明治時代の変革

1867年、幕府が崩壊し、徳川慶喜が朝敵となったことで、駿河府中藩が設立されます。この藩は1869年に静岡[[藩]]と改称され、明治維新後の行政改革に伴って、数回の転封が行われ、最終的には静岡県となりました。藩主の家達は、明治17年には公爵に叙せられました。

藩の政治と経済

藩政は、内藤信成時代には記録が少なく詳細が不明ですが、頼宣時代には家康の取り計らいで政治基盤が固まっていました。また、忠長の時代には重臣たちが統治に取り組みました。明治初期には、藩の財政が旧幕臣の移住により圧迫され、渋沢栄一の助けを得ながら再建を図りました。

藩主の系譜

• - 内藤家：内藤信成（慶長12年7月3日から元和2年4月17日までの4万石）
• - 徳川家：徳川頼宣（慶長14年から元和5年までの50万石）、徳川忠長（寛永2年から慶応4年までの55万石）
• - 徳川宗家：家達（静岡[[藩]]、70万石）

まとめ

駿府藩は、その歴史の中で数度の藩主交代を経て、最終的には静岡[[藩]]に改称され、明治政府に吸収されるまで、多くの政治的背景と経済的変化を経験しました。藩の歴史は、当時の日本の政治状況や、幕府、藩、そして明治新政府の関わりを深く知る上で重要な視点を提供しています。

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