高一清

高一清（コ・イルチョン）の略歴

高一清（コ・イルチョン、日本名：高峰一清、1886年1月14日 - 不明）は、朝鮮の官僚として日本統治時代に重要な役割を担った政治家であり、教育者でもあります。彼は平安北道義州郡に生まれ、京城中学を修了した後、日本に留学し、東京の法政大学で法学を学びました。

学生時代と新民会の活動

1907年、高一清は安昌浩らによって結成された新民会に参加し、平安北道龍川支部で活動を開始します。ここでは、甘益龍や感益龍、キム・ヨンギュ（김용규）と共に朝鮮の独立運動に貢献しました。1912年には105人事件に連座し、義州憲兵隊によって逮捕、その後巨文島に流刑されるという困難な時期を経ました。

官僚としてのキャリア

1913年、彼は朝鮮総督府の官吏に任命され、平安北道で約5年間勤務しました。1919年の三・一運動の後、彼は朝鮮人官吏たちと共に同盟退職を選択し、上海に逃れました。ここで彼は大韓民国臨時政府の議員や外務委員、法制委員などを歴任し、さらに上海高麗僑民親睦会の会長に就任。1920年には普合団に参加し、資金調達に尽力しました。

海外生活と帰国後の活動

1923年、ベルリン大学に入学し法学を学び、1926年にはアメリカのプリンストン大学に移り学問を続けました。1929年に帰国後、故郷の義州に戻り、地元の地主として財を成す一方、地域の教育事業にも力を入れ、農業学校を設立しました。さらには、鉱山ブローカーとしても活動し、地域の経済に影響を与えました。

社会的な地位と功績

1933年には『朝鮮日報』の理事に就任し、言論活動を通じて影響力を持つ存在となるとともに、平安北道の道会議員や金融組合の組合長なども兼任しました。その際、彼は高い学識と人格、手腕が評価され、地域社会でのリーダーシップを発揮しました。1935年には朝鮮総督府が編纂した『朝鮮功労者銘鑑』に名を載せられ、353人中の一人として認識されます。

戦時中とその後

高一清は、戦争支援活動にも関与し、時局対応全鮮思想報国連盟や国民総力朝鮮連盟で中心的な役割を務めました。1949年、光復後に反民族行為特別調査委員会の対象となりましたが、処罰を受けることはありませんでした。彼は親日派としての評価も受け、2002年には親日派708人名簿や民族問題研究所の名簿に選ばれるなど、評価が分かれる存在となりました。

家族

高一清の家族には、長男の高鳳人、次男の高鳳韶、三男の高鳳又がいました。彼の家族も地域に影響力を持つ存在として知られています。

高一清の生涯は、政治、教育、経済の各分野において多岐にわたる功績で彩られたものであり、彼の活動は今なお語り継がれています。

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