高宗

高宗（こうそう）

高宗は、東アジアの王朝における君主の廟号の一つです。この廟号は、主に功績のあった君主に対して贈られました。以下に、高宗の廟号を贈られた主な君主を王朝別にまとめました。

中国

商（殷）の高宗武丁（ぶてい）（子昭、在位：紀元前1250年 - 紀元前1192年）
殷の第22代王。卜辞にもその名が見られ、伝説的な名君として知られています。
前漢の高宗孝元皇帝（こうげんこうてい）（劉奭、在位：紀元前48年 - 紀元前33年）
前漢の第11代皇帝。在位中は儒教を重視し、政治の安定に努めました。
西燕の高宗威皇帝（いこうてい）（慕容沖、在位：385年 - 386年）
五胡十六国時代の西燕の皇帝。鮮卑族出身で、短期間ながら皇帝として君臨しました。
北魏の高宗文成皇帝（ぶんせいこうてい）（拓跋濬、在位：452年 - 465年）
北魏の第5代皇帝。幼くして即位し、安定した統治を行いました。
南朝斉の高宗明皇帝（めいこうてい）（蕭鸞、在位：494年 - 498年）
南朝斉の第4代皇帝。権力掌握のため粛清を行い、国内を安定させました。
南朝梁の高宗明皇帝（めいこうてい）（蕭綱、在位：549年 - 551年）
南朝梁の第3代皇帝。当初は明帝の追号でしたが、後に高宗と改められました。
南朝陳の高宗宣皇帝（せんこうてい）（陳頊、在位：568年 - 582年）
南朝陳の第4代皇帝。在位中は内政改革を行い、国力の回復に努めました。
唐の高宗孝皇帝（こうこうてい）（李治、在位：649年 - 683年）
唐の第3代皇帝。武則天を皇后に迎え、唐の最盛期を築きました。
南宋の高宗憲孝皇帝（けんこうこうてい）（趙構、在位：1127年 - 1162年）
南宋の初代皇帝。金との和睦政策をとり、江南に王朝を再建しました。
清の高宗純皇帝（じゅんこうてい）（乾隆帝、愛新覚羅弘暦、在位：1735年 - 1795年）
清の第6代皇帝。康熙帝、雍正帝と共に「康雍乾の治」と呼ばれる清朝の最盛期を築きました。

追尊君主：南朝梁の高宗昭明皇帝（しょうめいこうてい）（蕭統）
南朝梁の皇太子。詩文に優れ、文人としての才能も発揮しました。

朝鮮半島

高麗の高宗安孝大王（あんこうだいおう）（王皞、在位：1213年 - 1259年）
高麗の第23代国王。モンゴル帝国の侵攻に苦しみましたが、国を守り抜きました。
韓国（朝鮮）の高宗太皇帝（たいこうてい）（李㷩、在位：1863年 - 1907年）
大韓帝国の初代皇帝。開国政策を推進しましたが、日本の圧力に屈し、退位を余儀なくされました。

ベトナム

李朝大越の高宗光孝皇帝（こうこうこうてい）（李龍𣉙、在位：1175年 - 1210年）
李朝大越の第7代皇帝。在位中は国内が混乱し、国力が衰退しました。

関連項目

* 同諡号廟号一覧

高宗の廟号は、それぞれの王朝において、君主の業績や治世を評価する上で重要な指標となっています。彼らの統治期間は、それぞれの王朝の歴史において重要な意味を持ち、後世に多くの影響を与えました。

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