高尾野ダム

高尾野ダムについて

高尾野ダムは、鹿児島県出水市にある、二級河川・高尾野川水系高尾野川に建設された県営のダムです。このダムは、地域の洪水被害を軽減する重要な役割を担っています。

ダムの背景

高尾野川は全長19.6kmの河川ですが、昭和30年代には河川改修が十分に進んでおらず、梅雨や台風の時期には頻繁に氾濫が発生していました。特に高尾野町（現在の出水市の一部）では、過去10年間で約3億円もの洪水被害が発生していたとされています。このような状況を改善するため、洪水調節を目的としたダムの建設が計画されました。

ダムの建設

高尾野ダムは、鹿児島県初の県営ダムとして計画され、昭和35年に調査と設計が開始されました。翌年の昭和36年12月1日に工事が始まり、昭和41年5月31日に完成しました。高度経済成長期に建設された多くのダムでは、建設中に労働災害が発生していましたが、高尾野ダムでは幸いにも殉職者は出ませんでした。これは、当時としては非常に珍しいことでした。

ダムの構造

高尾野ダムは、重力式コンクリートダムとして建設されています。重力式コンクリートダムは、ダム自身の重さで水圧に抵抗する構造を持ち、安定性が高いという特徴があります。

アクセス

高尾野ダムへのアクセスは、肥薩おれんじ鉄道線の高尾野駅から徒歩で約1時間です。ダム周辺の自然豊かな景観も楽しむことができます。

周辺情報

ダムの周辺には、高尾野川の清流が流れ、豊かな自然が広がっています。ダム湖では、釣りやカヌーなどのレジャーも楽しむことができます。

まとめ

高尾野ダムは、洪水調節の役割を果たすだけでなく、地域の自然環境や歴史を伝える重要な施設です。建設に携わった人々の努力と、自然の恵みを感じることができる場所です。

関連情報

関連項目:
ダム
日本のダム
重力式コンクリートダム
外部リンク:
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