高山羽根子

高山 羽根子について

高山羽根子（たかやま はねこ、1975年5月9日生まれ）は、日本の小説家でありSF作家です。富山県富山市で生まれ、後に多摩美術大学美術学部絵画学科を卒業しました。彼女の作品は特にSFやファンタジーにおいて評価されており、独特な視点やストーリーテリングが特徴です。

経歴

高山羽根子は2009年に「うどん キツネつきの」でデビューし、第1回創元SF短編賞の佳作を受賞しました。この作品は後にアンソロジー『原色の想像力』に収められ、彼女の名が広く知れ渡るきっかけとなりました。2014年には、短編集『うどん キツネつきの』を刊行し、2015年には短編「おやすみラジオ」が第46回星雲賞参考候補に選ばれました。そして同年、短編集は第36回日本SF大賞の最終候補にも選出されました。

2016年には「太陽の側の島」で第2回林芙美子文学賞を受賞し、2019年には短編「あった場所」が第160回芥川龍之介賞の候補作に、さらに同年発表の「カム・ギャザー・ラウンド・ピープル」が第161回芥川龍之介賞の候補作となりました。2020年には「首里の馬」で第163回芥川龍之介賞を受賞し、その年の三島由紀夫賞にも候補として名を連ねました。

人物像

高山は美術大学では日本画を専攻し、卒業後も絵を描き続けました。特に動物の絵を描くことが多かったそうです。彼女が小説を書き始めたのは30代になってからであり、最初に書き上げた作品は34〜35歳の頃でした。当時、彼女は大学の社会人コースで小説創作クラスに通っていました。

また、プロ野球の熱心なファンであることでも知られています。芥川賞を受賞した「首里の馬」は、彼女が特に応援している横浜DeNAベイスターズや他の球団の春季キャンプを見学した際に着想を得た作品です。夫も同じくプロ野球のファンであり、最近イチオシの選手は横浜DeNAベイスターズの佐野恵太です。

作品リスト

高山羽根子の著書には、以下のものが含まれています：

• - 『うどん キツネつきの』（創元日本SF叢書、2014年）
• - 『オブジェクタム』（朝日新聞出版、2018年）
• - 『居た場所』（河出書房新社、2019年）
• - 『カム・ギャザー・ラウンド・ピープル』（集英社、2019年）
• - 『首里の馬』（新潮社、2020年）
• - 『パレードのシステム』（講談社、2023年）

彼女はまた、多くの短編小説やエッセイを執筆しており、様々な文学アンソロジーにも寄稿しています。特に、独特な風味のある語り口と視点は、現代の文学シーンにおいて新たな風を吹き込んでいます。

高山羽根子はジャンルを超えた作品を生み出し、読者を魅了し続けています。彼女の作品は革新性と深みを兼ね備え、この文学界での活躍は今後も注目されることでしょう。

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