高岡大輔 (政治家)

高岡大輔の生涯

高岡大輔（たかおか だいすけ、1901年9月15日 - 1992年7月10日）は、日本の昭和期に活躍した実業家であり政治家です。彼は衆議院議員として様々な活動を行い、その経歴は多岐にわたります。彼の人生は、新潟県中蒲原郡十全村で始まりました。父は高岡忠興で、彼はその二男として誕生しました。1923年に東京外国語学校の印度語部拓殖科を卒業し、当時の知識人としての道を歩み始めました。

初めに新潟新聞の社員として働き、その後大倉土木（現在の大成建設）に勤務しました。彼のキャリアは1926年の日印協会への勤務において大きな転機を迎え、この時期には参謀本部の嘱託や台湾総督府における政治顧問としても活動しました。政治の世界への関心が深まった彼は、1936年には第19回衆議院議員総選挙において新潟県第2区から国民同盟の公認で出馬し、見事に当選を果たしました。この成功により彼は政治家としてのキャリアを築き上げることとなります。

その後、第20回総選挙でも再選を果たし、1942年には翼賛政治体制協議会の推薦を受けて第21回総選挙に出馬しました。しかし、戦後に彼は公職追放の憂き目に遭い、しばらくの間政治活動を行えない時期が続きました。しかし、1952年にその追放が解除されると、彼は再び政治の舞台に復帰しました。

1952年の第25回総選挙では新潟県第2区から改進党の公認を受けて立候補し、その結果再選されました。さらには第27回総選挙でも再選を果たし、彼の衆議院議員としての在任期間は通算で5期に達しました。これらの間、彼は衆議院海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員長、日本民主党全国委員会の副委員長としても活躍しました。彼はその後も選挙に挑みましたが、第28回、第29回、第31回の選挙にはいずれも落選し、次第に政治活動は減少していきました。

また、高岡は政治活動だけでなく、実業界にも足を踏み入れ、新津食品工場の取締役社長や日印協会の理事、全国山林会の顧問、全国治山治水協会の理事としても肩書きを持っていました。これらの経験を通じて、彼は国内外における政治や経済情勢にも精通した存在となりました。

著作においても彼の視点は興味深いもので、多くの書籍を出しています。特に『印度の真相』（1933年）、『素っ裸のガンヂー』（1934年）、『農村繁栄の鍵』（1935年）などは、彼の政治的な見解や思想が反映されていると言えるでしょう。翻訳書においても積極的に活動し、エ・エム・サハイの『英帝国敗るゝの日』（1940年）を翻訳しました。

高岡の兄、高岡忠弘もまた衆議院議員及び村松町長として活躍し、兄弟揃って政治の舞台で重要な役割を果たしました。高岡大輔は1992年に91歳でこの世を去りましたが、その生涯は日本の昭和期における実業界と政治界での貢献が色濃く残っています。彼の活動は、次世代の政治家たちにとっても多くの教訓を与えるものであり、彼の足跡を辿ることは、今後の日本の政治を理解する手助けとなるでしょう。

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