高峰山 (富山県)

概要

高峰山は、立山連峰の支尾根である大日山系の末端に位置する山です。標高は957.9mで、富山の百山の一つとして親しまれています。かつては火山であり、中腹には火山弾や窪地など、火山活動の痕跡が見られます。山頂からは、周囲の山々よりも一段と高い場所から、立山連峰の壮大な景色を一望できます。

地形

高峰山の地形は、過去の火山活動によって形成されました。山を覆う火山噴出物（溶岩流など）は厚さ300mにも達し、その噴出年代は第四紀更新世後半とされています。山麓では、車体ほどの大きさの火山弾が散見され、凹凸に富んだ地形が特徴的です。

自然

高峰山の森林は、ほとんどが二次林で、過去20年間に何度か伐採が行われています。しかし、山頂付近には細いながらも新しく伸びたブナが残っており、かつてはブナ林が広がっていたと考えられています。

中腹部には、水深30mの釜池や、つぶら池、ながら池の3つの池のほか、高峰山火山の水蒸気爆発（マール）によって形成された無数の窪地が存在します。これらの窪地は多くが湿地化しており、ミズバショウをはじめ、ハシリドコロ、クロウメモドキなどの植物が生育しています。

また、富山県内ではほぼ高峰山周辺でしか見られない珍しい植物も多く、ヒトツボクロ、ギボウシラン、ホクリクムヨウラン、アシウテンナンショウ、カノコソウ、タキミシダ、ハコネシダなどが挙げられます。さらに、高峰山火山弾の表面には、ニリンソウなどベンケイソウ科の植物が多数生育しており、独特の生態系を形成しています。

源流とする川

高峰山を源流とする川としては、大岩川（白岩川の支流）があります。

登山

高峰山への登山道は、西種登山口と鳥越峠登山口の2つがあります。どちらの登山口にも駐車場がないため、駐車場所には注意が必要です。

参考文献

『富山県山名録』 桂書房
『富山の百山』p150-151 北日本新聞社

関連項目

上市町

外部リンク

高峰山遊歩道｜上市町ホームページ)

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