高島城

高島城：諏訪湖に浮かぶ名城の歴史と魅力

高島城は、長野県諏訪市高島に位置する日本の城です。「諏訪の浮城」や「島崎城」とも呼ばれ、かつては諏訪湖に突き出した水城でした。現在では干拓により水城の面影は失われましたが、その美しい姿から日本三大湖城の一つに数えられています。

高島城の歴史

中世：諏訪氏の居城

元々、諏訪氏が茶臼山に築いた高島城が始まりです。諏訪氏滅亡後は、武田氏の家臣が配置され、諏訪郡支配の拠点となりました。

近世：日根野氏による築城と諏訪氏の再入封

武田氏滅亡後、諏訪氏は平城の金子城を築きますが、後に日根野高吉が茶臼山の旧高島城に入城。1592年から1598年にかけて、現在地に新たな高島城を築城しました。この際、城下町上諏訪宿の建設も開始されています。

1601年には諏訪頼水が領主となり、以降明治維新まで諏訪氏がこの地を治めました。高島城は諏訪藩の政庁として機能しました。

明治時代以降：公園としての整備と天守の復元

1871年の廃藩置県により高島県となり、県庁舎として利用されましたが、1875年に天守閣などの建造物は破却。その後、高島公園として開放され、1970年には天守・櫓・門・塀が復元されました。2017年には続日本100名城に選定されています。

高島城の特徴

連郭式平城と水城の名残

城郭の形式は連郭式平城です。かつては諏訪湖に突き出した水城であり、「諏訪の浮城」と呼ばれていました。

総石垣造と最先端技術

日根野氏によって総石垣造で8棟の櫓、6棟の門、3重の天守などが建て並べられましたが、軟弱な地盤であったため、木材を筏状に組み、その上に石を積むなどの当時の最先端技術が用いられました。

高島城の見どころ

復元天守

現在の天守は復元されたもので、資料館として利用されています。かつての天守は独立式望楼型3重5階で、各所に華頭窓が用いられ、屋根は柿葺でした。復元天守は銅板葺きで、窓の大きさや位置などの細部が異なっています。

本丸の石垣と堀

本丸は高島公園として整備され、本丸の石垣および北側と東側の堀が残っています。

移築された城門と能舞台

三の丸にあった城門が本丸に、どこの門か定かではないものの温泉寺および浄光寺の山門として、それぞれ移築現存します。また、能舞台が温泉寺本堂の一部として移築されています。

高島城へのアクセス

所在地：長野県諏訪市高島1丁目20
JR中央本線 上諏訪駅から徒歩10分
中央自動車道 諏訪ICから15分
駐車場：無料（14台）

高島城は、その歴史と美しい景観から多くの人々を魅了する名城です。諏訪湖を訪れた際には、ぜひ高島城に足を運んでみてください。

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