高峻

高峻（こう しゅん）の事績

高峻は、中国の新代から後漢時代初期にかけて活躍した武将で、その生涯については多くの謎が残っています。彼は新末から後漢初の乱世の中で、隗囂という群雄に仕官していました。彼は万単位の兵を率いて安定郡の第一城に拠点を持っており、その能力は当時の軍事指導者たちにも認識されていました。

漢への帰順

建武7年（31年）、隗囂が漢に叛いた際、高峻も漢の将王常との戦闘を行いますが、激しい戦闘の末に敗北しました。その後、光武帝からの降伏の勧告を受けると、高峻は漢に降伏します。この降伏によって、漢軍は河西地域に進出する道を得ることができました。その後、高峻は中郎将の来歙を通じて通路将軍に任命され、関内侯の地位を授与されます。

再度の裏切り

しかし、建武8年（32年）になると、高峻は再び隗囂のもとに帰参します。この時、彼は大司馬呉漢の軍とともに行動し、隗囂を冀県で包囲していました。しかし、呉漢の軍が兵糧の欠乏で退却すると、高峻は再び漢に背いて隗囂のもとへと戻る決断をします。その後、隴坻を守る役割を担います。

建武9年（33年）には隗囂が病で亡くなると、高峻は漢に対する恐れから再度降伏することをためらい、元の拠点である第一城を守り続けることになります。建威大将軍の耿弇は、高峻を攻撃しますが、1年もの間攻城に成功しませんでした。

降伏とその後

建武10年（34年）8月、光武帝が汧に出征すると、高峻に降伏を促すために寇恂が派遣されました。高峻は軍師の皇甫文を光武帝のもとに送りますが、皇甫文の返答は非常に頑強なものでした。これに激怒した寇恂は皇甫文を斬首し、その言葉で高峻に脅迫的なメッセージを送ります。智謀を持つ皇甫文を失った高峻は、恐怖に駆られて城門を開き、降伏することになりました。寇恂によって洛陽に連れて行かれた後、高峻についての記録は途絶えており、その後の彼の行方は不明です。

高峻の物語は、権力移行の混沌とした時代において、取引や裏切りの難しさを物語っています。その結末は我々の知るところではありませんが、彼の功績とその後の人生は歴史の中で生き続けています。

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