高杉敬二

高杉 敬二（たかすぎ けいじ）は、1940年2月4日生まれの日本の実業家です。本名は相良興邦。主に芸能界での事業に長年携わり、かつては芸能プロダクション「ボンド企画」を経営しました。現在は株式会社ビーエムアイの社長を務めています。

高杉氏は関東州大連（当時の名称）に生を受けました。1964年から1966年頃にかけてファッションモデルとして活動した経験を持ち、その後はモデル事務所でマネージャーを務めました。彼のキャリアが大きく動いたのは1967年。日本テレビの番組「11PM」において、カバガールを発掘し出演を手掛けたことが、自身の芸能プロダクションを設立する契機となりました。

こうして設立された株式会社ボンド企画では、社長として陣頭指揮を執り、数々の人気タレントを育て上げました。歌手の松崎しげる氏のマネジメントを手がけたのをはじめ、杏里氏や松本伊代氏など、多岐にわたる才能を発掘・育成しました。また、芸能プロデューサーの秋元康氏と協力し、「おニャン子クラブ」や「ジャパン女子プロレス」といった、その時代のエンターテインメント界を席巻するような企画を仕掛けた人物としても知られています。

ボンド企画は1992年（平成4年）に惜しまれつつ倒産しましたが、高杉氏は同社に所属していた歌手、本田美奈子氏との関係を継続しました。新たに設立した株式会社ビーエムアイにおいて、本田氏がアイドル歌手からミュージカル女優へとキャリアの方向転換を図る上で、強力なサポートを行いました。しかし、2005年（平成17年）、本田氏は白血病のため若くして亡くなります。本田氏の「生きる」という強いメッセージを受け継いだ高杉氏は、白血病や難病と闘う人々を支援するためのNPO法人「LIVE FOR LIFE」の発起人となり、現在もその活動に尽力しています。

芸能界での長年の活動を通じ、高杉氏は幅広い人脈を築いてきました。フジテレビの社長を務めた羽佐間重彰氏とは、羽佐間氏がニッポン放送で編成局長だった時代にタレントを出演させた頃からの長い付き合いがあります。また、フジテレビのプロデューサー、石田弘氏とは1972年以来の大親友であり、石田氏が担当する番組へ所属タレントを積極的に売り込むなど、公私にわたる緊密な関係を築いていました。

家族としては、元タレントの河村和奈氏が実娘にあたります。

ボンド企画には、前述のタレント以外にも多くの才能豊かな人々が所属していました。主な元所属者は以下の通りです。

松崎しげる
本田美奈子.
岡田奈々
大場久美子
高部知子
水谷大輔
麻生真美子&キャプテン
少女隊
新田恵利
福永恵規
高岡早紀
角松敏生
加藤幸子
松本伊代

実業家として、また芸能プロデューサーとして時代の潮流を作り出す一方で、病気と闘う人々への支援活動にも情熱を注ぐ高杉敬二氏は、日本のエンターテインメント史において重要な足跡を残した人物と言えるでしょう。

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