高知市民図書館

高知市民図書館の歴史と役割

高知市民図書館（こうちしみんとしょかん）は、高知県高知市本町にあった図書館で、1949年9月に設立されました。長い歴史を持つこの図書館は、2015年12月に旧本館が閉館し、2018年には「オーテピア高知図書館」として新たにリニューアルオープンしました。この新たな施設は、高知県立図書館との共同運営によって運営されています。

旧本館の建設と施設

かつての高知市民図書館の本館は、1967年に新築され、その後1991年には新館が開館しました。旧本館には、子ども室や成人室、視聴覚ライブラリー、点字図書館などが設けられ、様々な利用者のニーズに応えてきました。特に視聴覚ライブラリーは、市民のリクエストに応じた資料を提供するとともに、文化活動の普及に力を入れた施設でした。

移動図書館も1951年に開設され、特に周辺地域に対して図書を配達する重要な役割を果たしました。年間で17万冊もの書籍を提供し、住民の読書環境を支えました。

地域の拠点としての役割

また、高知市内には複数の地域図書館や分室が存在し、地域住民の日常的な読書ニーズに応えています。これらの施設の運営は、地元の委員会が担当しており、地域密着型のサービスを展開しています。地元の文化活動の拠点としての役割も果たしているため、図書館は地域コミュニティの中心的存在です。

具体的には、旭市民図書館や潮江市民図書館、下知市民図書館など、6つの分館があります。また、15の分室が設けられ、より多くの市民にアクセスしやすい環境を提供しています。

高知市民図書館が提供する特別な機能

さらに、高知市民図書館には1970年に開設された視聴覚ライブラリーがあります。ここでは視聴覚資料を収集・整理し、市民に対して提供しており、視覚障害者に対しては1967年に設立された点字図書館が併設されています。この点字図書館は、障害者向けのサービスを提供する先駆的な取り組みとして評価されています。

加えて、1981年には子ども科学図書館が開設され、未来を担う子供たちが科学を学ぶための場所として多様な標本や実験設備を整えて教育活動を行っています。この図書館は、地域の教育活動の場としてだけでなく、親子が一緒に学ぶことができる場としても利用されています。

農山村を含めた広範な利用者へのアクセス

高知市民図書館は、図書館システムのオンライン化に伴い、各地域図書館が連携してサービスを行っているため、都市部だけでなく農山村にも広く利用されています。これにより、図書館は地域全体において重要な情報源となり、教育や文化の発展に寄与しています。

存続と展望

2018年にオープンしたオーテピア高知図書館は、これまでの高知市民図書館の伝統を引き継ぎ、新しい形で市民に貢献し続けています。この新しい施設では、図書館と県立図書館が一緒になってサービスを提供していることから、より多様な資料や活動が期待されています。今後も地域の文化・教育の拠点としての役割を果たしていくでしょう。

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