高知県畜産試験場

高知県畜産試験場について

高知県畜産試験場は、畜産業の研究と指導を目的とした高知県の公的機関です。この試験場は、主に高知県高岡郡佐川町に位置し、地域の畜産の発展に寄与しています。その中でも特に、愛玩鶏の保存や土佐褐色牛を含む大型家畜の改良が重要な活動の一環となっています。

設立の背景と沿革

高知県畜産試験場の歴史は古く、1924年に「高知県種畜場」として設立されました。当初は長岡郡長岡村東崎に位置していましたが、翌年には現在の高岡郡東叉村に移転しました。その後、1966年に「高知県畜産試験場」に改称され、組織の整備や機能の充実が進められてきました。

1971年には高知県種鶏場を統合し、乳牛、肉用牛、養豚、草地といった分野の専門家が集まる体制が整いました。さらに1990年には家畜ふれあい広場がオープンし、1993年には家畜学習館が設置され、一般市民に向けた教育活動も強化されました。

組織の構成

試験場の組織は、所長を中心にさまざまな専門セクションに分かれています。主な部門として、大家畜科では土佐褐色牛の育成と保存が行われており、中小家畜科では地鶏の開発や愛玩鶏の保存に注力しています。また、環境飼料科では放牧方式の推進や飼料作物の選定を行い、持続可能な畜産業の確立に貢献しています。

主な業績と現在の飼養頭羽数

試験場の主な業績には、土佐ジローやはちきん地鶏の開発が含まれます。これらの鶏は高知県の原産であり、愛玩鶏の保存に努めることで、地域の農業と文化の発展にも寄与しています。現在の飼養頭羽数は肉用牛が99頭、豚が51頭、鶏に至っては3034羽と、多様な畜産物が飼育されています。

愛玩鶏としての特徴

高知県は34種の日本鶏のうち、高知県原産の鶏が8種存在し、これにプチコッコを加えると高知県独自の愛玩鶏は9種類に及びます。これらの愛玩鶏の種保存は、試験場特有の活動であり、飲食用だけでなくペットとしての需要にも応える形で貢献しています。

家畜ふれあい広場

また、試験場内には家畜ふれあい広場があり、飼育されている動物は多数の愛玩鶏の他、犬、ウサギ、オシドリ、アヒルやミニブタなど多様です。これにより、一般市民が動物に触れ合い、畜産への理解を深める場となっています。

高知県畜産試験場は、地域の畜産業を支える重要な役割を果たしており、未来に向けた持続的な発展を目指しています。

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