高知県立坂本龍馬記念館

高知県立坂本龍馬記念館は、高知県高知市に位置する、幕末の志士・坂本龍馬をテーマとした博物館です。1991年11月に開館し、桂浜の近くという絶好のロケーションにあります。屋上や2階奥のフロアからは太平洋を一望でき、その美しい景色も魅力の一つです。

館内では、坂本龍馬が設立に関わった海援隊約規をはじめ、龍馬の思想を色濃く反映した資料が数多く展示されています。また、兄や姉・坂本乙女に宛てた手紙など、龍馬の人間性を垣間見ることができる貴重な書簡も公開されています。さらに、暗殺される二日前に陸奥宗光に宛てて書かれた書簡や、池田屋事件で亡くなった同郷の野老山吾吉郎の自害前の調書（吾吉調書）など、歴史的な価値の高い資料も所蔵しています。

2018年4月21日には、新館の建設と本館の全面改装を経てリニューアルオープンしました。これにより、展示内容が充実し、より快適に龍馬の生涯や思想を学ぶことができるようになりました。その建築デザインは高く評価され、第22回JIA25年賞を受賞しています。

館内には、新政府綱領八策（複製）、海援隊約規（真物）、慶応3年4月7日付の姉乙女宛の手紙（真物）、慶応3年11月13日付の陸奥宗光宛の手紙（真物）など、見どころとなる展示品が多数あります。

記念館への交通アクセスは、とさでん交通のバスを利用するのが便利です。JR高知駅から桂浜行きのバスに乗り、「龍馬記念館前」で下車すれば、徒歩1分で到着します。

また、かつて展示されていた「龍馬の短銃」を巡っては、一時、銃刀法違反の疑いで展示が中断されたという出来事がありました。愛媛県松山市の男性から寄贈されたスミス&ウェッソンのNo.2（アーミー）という拳銃が、所持許可を得ていなかったために問題となりましたが、その後、記念館職員が県の委嘱員となることで解決し、現在は展示が再開されています。なお、佐川町の青山文庫にも同型の銃が保管されていますが、こちらは佐川町が管理しているため問題ないとされています。

記念館の周辺には、桂浜や桂浜水族館、浦戸城跡などの観光スポットがあります。これらの施設と合わせて、龍馬記念館を訪れることで、高知の歴史と文化をより深く楽しむことができるでしょう。

関連施設として、高知市内には、高知市立龍馬の生まれたまち記念館や龍馬歴史館があり、県外には北海道坂本龍馬記念館などがあります。

高知県立坂本龍馬記念館は、坂本龍馬の生涯と時代背景を学ぶ上で欠かせない施設です。龍馬ファンはもちろん、歴史に興味がある方にとっても、訪れる価値のある場所です。

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