高良久美子

高良 久美子（たから くみこ）

高良久美子は、日本の著名な打楽器奏者であり作編曲家として、多岐にわたる音楽活動を展開しています。特にヴィブラフォンやマリンバを中心に、様々な音楽のジャンルに挑戦しています。

経歴

幼い頃から打楽器に親しんできた高良は、東京芸術大学の器楽科を卒業後、吹奏楽、室内楽、オーケストラ、ミュージカル、映画や舞台音楽、スタジオワークなど多様な活動を開始しました。彼女の音楽キャリアの中でも、仙波清彦が主宰する「はにわ隊」への参加は、バンド活動を本格的に行う大きな契機となりました。

その後、彼女は「Bondage Fruit」「Warehouse」「Vincent Atmicus」など、数々のバンドやプロジェクトに参加し、国内外のフェスティバルにも出演するなど、音楽シーンでの存在感を強めていきました。特筆すべきは、2011年にノルウェーのドラマーPaal Nilssen-Love、イタリアのベーシストMassimo Pupilloと共に録音した『Raids On The Unspeakable』でのパフォーマンスです。高良はそこでヴィブラフォンとティンパニを用い、その演奏は作品に「開放感と柔らかさ」をもたらしたと評価されています。同時期には、デンマークのギタリストMartin Vognsenによるプロジェクト「State Changes According To A Wind」にも関わり、ヴィブラフォンとパーカッションの演奏が評価されました。

また、坂田明、小室等、仙波清彦、大友良英をはじめとする多くのアーティストとの共演も行い、レコーディングやコンサートに参加しています。

舞台・オペラ

映画音楽や、NHKのテレビドラマ、フィルムワークス、さらには無声映画の伴奏といった、幅広い音楽制作にも取り組んでいます。特に文学座や三谷幸喜が演出する舞台作品においても、音楽制作として多くの作品に関わっています。2007年からはオペラシアターこんにゃく座に参加し、『クラブ・マクベス』以降、数々の作品に出演しています。2024年には吉祥寺シアター公演の『リア王』に出演予定です。

映画音楽

高良は映画音楽にも積極的に関わっており、『沖縄 うりずんの雨』（2015年）では演奏に参加しました。また、2025年に公開される『ぶぶ漬けどうどす』では芳垣安洋と共に音楽担当を務め、スティールパン、ヴィブラフォン、コンガ、ティンパニなどを用いた多彩な打楽器による劇伴を手掛けます。

テレビ

NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』（2019年）にも音楽参加しており、様々なメディアでもその才能を発揮しています。

高良久美子は、今後も多様なプロジェクトに関わりながら、打楽器の魅力を広めていくことでしょう。彼女の活動は、音楽業界においても新たな道を切り開くものとして、注目されています。

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