高萩宏

高萩 宏のプロフィール

高萩 宏（たかはぎ ひろし、1953年生まれ）は、日本の演劇制作者であり、アーツ・マネジメントの学者です。彼は世田谷文化生活情報センターの館長を務めるとともに、世田谷パブリックシアターの館長としても知られています。また、東京芸術劇場の元副館長であり、全国公文協の常務理事、多摩美術大学の客員教授も務めています。さらに、東京芸術祭の事務局長としても活躍しています。

経歴

東京都に生まれた高萩は、1977年に東京大学文学部を卒業しました。その後、米国のコロンビア大学ティーチャーズ・カレッジでアーツ・アドミニストレーションを学ぼうとしましたが、途中で中退しました。大学在学中の1976年、彼は野田秀樹らとともに劇団「夢の遊眠社」を設立。これが、彼の舞台芸術に対する情熱をさらに深めるきっかけになりました。

1978年には紀伊国屋書店に入社しましたが、1981年には同社を退職し、夢の遊眠社の制作活動に専念しました。1988年には東京グローブ座のオープニングフェスティバルをコーディネートし、1989年には夢の遊眠社から独立、個人事務所を設立しました。1991年には英国で開催された「ジャパン・フェスティバル」の舞台芸術部門ディレクターを務め、翌年には米国コロンビア大学でアーツ・アドミニストレーションプログラムの研修を受けました。日本に帰国後、慶應義塾大学アートセンターの所員や東京グローブ座の制作担当支配人として活動します。

1996年には世田谷パブリックシアターのゼネラル・プロデューサーに就任し、以降は東京大学や早稲田大学でアートマネジメントを教え、2003年には多摩美術大学の特認教授に就任しました。2006年からは多摩美術大学において非常勤講師としても活動し、2007年には客員教授に任命されました。2008年には東京芸術劇場の副館長に就任し、2021年7月からは世田谷パブリックシアターの館長として、彼の豊富な経験を活かした運営を行っています。

家族・親族

高萩の妻は随筆家の渡辺たをりであり、彼女の家系は文学や芸術に深い関わりがあります。たをりの父である渡辺清治は、著名な作家谷崎潤一郎の妻、松子の長男であり、母方の叔母は日本画家・橋本関雪の外孫に当たります。

彼らの家族の系譜は非常に複雑であり、著名な文化人や学者たちに繋がっていることがわかります。高萩の家族背景には、多くの才能あるアーティストや学者が関与しています。

著書

高萩は、著作も手がけており、2009年に「僕と演劇と夢の遊眠社」という著書を日本経済新聞出版社から出版しています。アーツ・マネジメントや演劇に関する彼の見解は、多くの人々に影響を与えています。

参考文献

彼に関する文献としては、『昭和人名辞典 第3巻』『日本紳士録 第80版』『日本の有名一族 近代エスタブリッシュメントの系図集』などがあり、彼の業績や繋がりを知る手助けとなる資料が存在します。

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