高貝弘也

高貝弘也

高貝弘也（たかがい ひろや、1961年8月30日 - ）は、日本の現代詩を代表する詩人です。東京都品川区に生まれ、幼少期から文学に親しみ、東京都立国立高等学校を経て京都大学文学部仏文科を卒業しました。大学在学中から詩作を始め、同人誌「洗濯船」を創刊するなど、活発な活動を展開していました。

詩人としての歩み

高貝は、詩誌「歴程」および「cow」の同人として、本格的な詩作活動を開始しました。1982年には、城戸朱理、田野倉康一、広瀬大志らと共に同人誌「洗濯船」を創刊し、1995年には、粕谷栄市、江代充、法橋太郎らと「幽明」を創刊するなど、同人活動にも積極的に関わってきました。

高貝の詩は、日常の風景や出来事の中に潜む詩的な瞬間を捉え、独特の感性と深い洞察力で表現されるのが特徴です。言葉の持つ響きやリズムを重視し、読者の心に深く響く作品を数多く発表しています。

受賞歴

高貝の詩人としての才能は、数々の賞によっても証明されています。

1995年：『生の谺』で第6回歴程新鋭賞を受賞。
2001年：『再生する光』で第19回現代詩花椿賞を受賞。
2004年：『半世記』で第12回萩原朔太郎賞候補、第29回地球賞を受賞。
2009年：『子葉声韻』で第39回高見順賞および第9回山本健吉文学賞を受賞。
2010年：『露光』で第48回藤村記念歴程賞を受賞。

これらの受賞歴は、高貝の詩が現代詩壇において高く評価されていることを示しています。

主要な著書

高貝は、これまでに数多くの詩集を発表しています。代表的な著書としては、以下のようなものがあります。

『中二階』(1984年、洗濯船石鹸詩社)
『深沼』(1986年、洗濯船石鹸詩社)
『敷き藺』(1987年、思潮社)
『薄林飛巻子抄』(1989年、書肆山田)
『漂子』(1991年、思潮社)
『播種の鎮魂』(1993年、矢立出版)
『生の谺』(1994年、思潮社)
『再生する光』(2001年、思潮社)
『高貝弘也詩集』(2002年、思潮社)
『半世記』(2004年、書肆山田)
『縁の実の歌』(2006年、思潮社)
『子葉声韻』(2008年、思潮社)
『白秋』(2008年、書肆山田)
『露光』(2010年、書肆山田)
『露地の花』(2010年、思潮社)
『白緑』(2012年、思潮社)
『紙背の子』(2020年、思潮社)

これらの詩集は、高貝の詩の世界を深く理解するための重要な手がかりとなります。

高貝弘也の詩の特徴

高貝の詩は、以下のような特徴を持つと言えるでしょう。

日常生活の中に潜む詩的な瞬間を捉える感性
言葉の響きやリズムを重視した表現
深い洞察力と独自の視点
静謐で繊細な詩風
読者の心に深く響く普遍的なテーマ

高貝の詩は、難解な表現を避け、平易な言葉で書かれているにもかかわらず、読者の心を揺さぶる力を持っています。それは、高貝の詩が、日常の中に隠された美しさや悲しさを、私たちに教えてくれるからかもしれません。

外部リンク

「歴程」同人プロフィール - 高貝弘也 - archive.today
* 祈りの残像 - 高貝弘也の詩を読む

高貝弘也の詩は、時代を超えて多くの人々に読み継がれることでしょう。

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