高速13号型特務艇

高速13号型特務艇

高速13号型特務艇は、海上[[自衛隊]]の特務艇の一種であり、主に乗員の捜索救難任務を担っています。本艇は、アメリカから供与されたもので、特に陸上・海上・航空自衛隊の航空機が墜落または不時着した際の救助活動に特化した救難艇です。本級は、アメリカ陸軍航空軍（後のアメリカ空軍）やアメリカ海軍で使用されていた大型の救難艇に由来しています。

概要

高速13号型は、高速11号型に続いて設計され、計2隻が海上[[自衛隊]]に供与されました。「高速13号」と「高速29号」がそれぞれ1962年と1961年に供給され、自衛艦としての籍を持つことになりました。これにより、海上[[自衛隊]]はより効率的に遭難者の救助に対応できる体制を整えることができました。

設計

高速13号型は、高速11号型と同じく木製の構造を持ちます。艇体中央に操舵室が配置され、その後ろに遭難者を収容する救急室が設けられています。この救急室には、最大8個の担架が収容可能で、迅速な救護活動をサポートします。機関には、パッカード製のガソリンエンジンが2基搭載されており、最大速度は34ノットに達します。さらに、視認性を高める目的で艇体を白、甲板を黄、そして上部構造物を赤に塗装することが共通の特徴となっています。

運用

受け取った2隻の高速13号型特務艇は、他の救難艇型特務艇と同様に自衛隊の航空基地近くに配備され、救難活動に従事しました。しかし、1966年10月28日、「高速13号」は定期検査後の公試中に江田島沖でエンジンが爆発し、艇体が二つに折れて沈没するという事故が発生しました。この事故では11名が負傷したものの、幸いにも死者は出ませんでした。事故後、「高速13号」は1967年3月31日付で除籍され、その艇体は引き揚げられて呉で調査が行われた後に廃棄されました。

残った「高速29号」も、ヘリコプターによる捜索救難体制の整備に伴い、1968年に除籍されました。これにより、高速13号型特務艇は、自衛隊の救難活動において重要な役割を果たしたものの、時代の進化により運用を終えた形となりました。

参考文献

本艇に関する詳細な情報は、海上[[自衛隊]]の公式資料や艦艇一覧などから確認できます。特務艇の歴史や運用状況についても、関連する文献により知識を深めることができます。

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