高野公男

高野公男（たかの きみお）

高野公男は、1930年2月6日に茨城県で生まれた作詞家です。本名は高野吉郎。若くしてその才能を開花させましたが、26歳という若さでこの世を去りました。

経歴

高野公男は、東洋音楽学校（現在の東京音楽大学）を中退後、作曲家の船村徹と出会い、作詞家としての活動をスタートさせました。1954年にビクターレコードの専属作詞家としてデビューしますが、当初はヒット曲に恵まれず、苦労の日々を送ります。

しかし、キングレコードに移籍後、春日八郎が歌う『別れの一本杉』の作詞を担当。この曲が大ヒットとなり、一躍その名を知られる存在となりました。その後はコロムビアに移籍し、船村徹とのコンビで、『あの娘が泣いてる波止場』や『ご機嫌さんよ達者かね』など、数々のヒット曲を世に送り出しました。

高野公男の歌詞は、高度経済成長期に都会へ出てきた若者たちの郷愁を誘い、共感を呼びました。彼の作品には、故郷を想う心や、都会での生活の哀愁が込められており、多くの人々の心を捉えました。

早すぎる死

『別れの一本杉』のヒットから間もない1955年、高野公男は肺結核に倒れます。そして翌1956年9月8日、国立水戸病院にて26歳という若さで死去しました。彼の早すぎる死は、多くの人々に惜しまれました。

死後

高野公男の生涯は、後に松竹によって『別れの一本杉』というタイトルで映画化されました。また、2006年には、彼が作詞した『別れの一本杉』を、春日八郎、美空ひばり、三橋美智也など、様々な歌手が歌ったアルバム「別れの一本杉は枯れず」がキングレコードから発売されました。

主な作品

別れの一本杉（春日八郎）
あの娘が泣いてる波止場（三橋美智也）
ご機嫌さんよ達者かね（三橋美智也）
ハンドル人生（若原一郎）
早く帰ってコ（青木光一）
男の友情（青木光一）
* 三味線マドロス（美空ひばり）

高野公男の作品は、今も多くの人々に愛され続けています。彼の詞は、時代を超えて人々の心に響き、歌い継がれています。

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