高野龍神スカイライン

高野龍神スカイライン：紀伊山地の絶景ドライブロード

高野龍神スカイラインは、和歌山県伊都郡高野町と田辺市龍神村を結ぶ、全長約42.7キロ[[メートル]]の道路です。かつては有料道路でしたが、2003年に無料開放され、現在は国道371号の一部として多くの人々に利用されています。

壮大な自然とドライブの楽しさ

高野山を起点に、和歌山県第2位の高峰である護摩壇山を越え、龍神温泉へと至るこのスカイラインは、紀伊山地の1000メートル級の尾根筋を縫うように走っています。全線で眺望が良いとは限りませんが、所々から見える紀伊山地の雄大な景色は、ドライブの醍醐味と言えるでしょう。

道中には、ヘアピンカーブやアップダウンが連続するなど、変化に富んだコースが続きます。そのため、無料開放後はドライブやツーリングを楽しむ人々にとって人気スポットとなり、休日には多くの車が訪れます。特に紅葉の季節は、美しい紅葉の景色を求めて多くの観光客が訪れ、道路は渋滞するほど賑わいます。

自然環境への配慮

スカイラインは、標高の高い尾根筋を削って作られたため、周辺の自然環境への影響が懸念されました。特に護摩壇山のブナ林は、道路建設の影響を受け、枯死が広がる事態となりました。現在ではその影響は沈静化しつつありますが、自然環境保全の観点から、継続的なモニタリングが必要です。

歴史と無料開放

高野龍神スカイラインは、1980年に和歌山県道路公社の管理する有料道路として開通しました。しかし、開通以来一度も黒字化せず、財政的な負担も大きかったことから、2003年に和歌山県が道路公社の債務を一括返済し、無料開放されました。

この無料開放には、「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録を見据え、高野山と熊野三山へのアクセスを容易にするという目的もありました。観光客の増加と地域経済の活性化に大きく貢献しています。

冬期の通行規制

標高が高いことから、冬期は積雪や路面凍結による通行規制が行われます。例年12月中旬から3月下旬にかけて、昼間はタイヤチェーンの装着が義務付けられ、オートバイは通行止めとなります。夜間は全面通行止めとなるため、冬期の通行を計画する際には十分な注意が必要です。

道の駅と周辺観光

スカイライン沿いには、「道の駅田辺市龍神ごまさんスカイタワー」があります。高さ33メートルの「ごまさんスカイタワー」からは、周囲の山々を一望できる絶景を楽しむことができ、休憩スポットとして人気です。また、高野山や龍神温泉といった観光地へのアクセスも容易で、ドライブと観光を組み合わせた旅を楽しむことができます。

まとめ

高野龍神スカイラインは、雄大な自然と、走り応えのあるワインディングロードが魅力のドライブコースです。世界遺産・高野山へのアクセス道路としての役割も担い、地域経済にも貢献しています。しかし、自然環境への影響や冬期の通行規制など、課題も多く残されています。美しい景色と快適なドライブを楽しむためには、安全運転とマナーの遵守が不可欠です。四季折々の変化に富んだ景色を楽しみながら、紀伊山地の自然を満喫できる、魅力的な道路です。

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