龍神村

龍神村（りゅうじんむら）

龍神村は、かつて和歌山県の中央東部に位置していた村です。日高郡に属し、美しい自然と龍神温泉で知られていました。2005年5月1日に、田辺市、中辺路町、本宮町、大塔村と合併し、新しい田辺市の一部となりましたが、その名前は今も大字として残っています。

地理

龍神村は和歌山県の中央東部に位置し、その地形は約70％が標高500m以上の山岳地帯で占められていました。日高川が村の主要な地域を流れ、この川が村の生活と景観に重要な役割を果たしていました。北には護摩壇山がそびえ立ち、豊かな自然環境を形成していました。

隣接していた自治体

龍神村は、和歌山県内の多くの市町村と隣接していました。具体的には、有田郡清水町、日高郡美山村、印南町、みなべ町、西牟婁郡中辺路町が挙げられます。また、奈良県にも接しており、吉野郡十津川村、野迫川村とも隣り合っていました。

歴史

龍神村の歴史は、1889年（明治22年）4月1日に、龍神村、三ツ又村、広井原村、湯ノ又村、小又川村の区域が合併して始まったとされています。その後、1955年（昭和30年）3月1日に、上山路村、中山路村、下山路村と合併し、新たな龍神村が発足しました。そして、2005年（平成17年）5月1日、田辺市、中辺路町、大塔村、本宮町と合併し、龍神村としての歴史を閉じ、田辺市の一部となりました。

経済

龍神村の主要な産業は、林業と観光業でした。特に、龍神温泉は多くの観光客を魅了し、地域経済を支える重要な役割を担っていました。

姉妹都市・提携都市

龍神村は、大阪府泉南市と姉妹都市提携を結んでいました（2000年7月1日）。また、「ドラゴンサミット」という交流組織の一員として、以下の市町村と交流がありました。

北海道 北竜町
秋田県 八竜町（現・三種町）
茨城県 龍ケ崎市
長野県 天龍村
静岡県 龍山村（現・浜松市天竜区）
静岡県 天竜市（現・浜松市天竜区）
滋賀県 竜王町
兵庫県 龍野市（現・たつの市）
熊本県 竜北町（現・氷川町）
熊本県 龍ヶ岳町（現・上天草市）
鹿児島県 龍郷町

教育

龍神村には、以下の教育機関がありました。

高等学校：和歌山県立南部高等学校龍神分校
中学校：龍神村立龍神中学校（2009年に田辺市立龍神中学校に統合）、龍神村立虎東中学校（現・田辺市立龍神中学校）、龍神村立下山路中学校（2009年に田辺市立龍神中学校に統合）
小学校：龍神村立龍神小学校（現・田辺市立龍神小学校）、龍神村立東小学校（2009年に統合され田辺市立上山路小学校となる）、龍神村立殿原小学校（2009年に統合され田辺市立上山路小学校となる）、龍神村立宮代小学校（2009年に統合され田辺市立上山路小学校となる）、龍神村立中山路小学校（現・田辺市立中山路小学校）、龍神村立福井小学校（2006年に甲斐ノ川小学校と統合し田辺市立咲楽小学校となる）、龍神村立甲斐ノ川小学校（2006年に福井小学校と統合し田辺市立咲楽小学校となる）

交通

龍神村には、以下の道路が通っていました。

一般国道：国道371号（高野龍神スカイラインを含む）、国道424号、国道425号
県道：主要地方道として和歌山県道19号美里龍神線、和歌山県道29号田辺龍神線、一般県道として和歌山県道198号龍神中辺路線、和歌山県道735号龍神十津川線

観光

龍神村は、以下の観光地で知られていました。

龍神温泉：歴史ある温泉地で、多くの観光客が訪れていました。
護摩壇山：美しい自然が広がる山で、ハイキングや登山を楽しむことができました。

その他

龍神村は、映画『大誘拐 RAINBOW KIDS』の舞台となったことでも知られています。また、小説、映画、漫画で展開された『帝都物語』の登場人物、加藤保憲の出身地という設定にもなっています。

関連項目

和歌山県の廃止市町村一覧

外部リンク

龍神観光NAVI - 社団法人龍神観光協会
* 龍神村指定文化財

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