高陽ワンダーズ

高陽ワンダーズとは

高陽ワンダーズ（コヤン・ワンダーズ）は、大韓民国のプロ野球チームで、独立球団として特異な立ち位置を持ちます。ホームタウンは京畿道高陽市で、本拠地は一山西区に位置する高陽国家代表グラウンドです。フューチャーズリーグという二軍リーグにおいてエキシビション扱いで参加しており、韓国内で初めての独立球団として注目を集めました。ユニフォームは日本のデサント社から供給されています。

チームの設立背景

高陽ワンダーズは、プロ野球の世界で戦力外となった選手やドラフトで指名されなかった選手に新たなチャンスを提供する目的で創設されました。その背後にはオーナーのホ・ミンがいて、彼はオンラインゲーム開発会社「ネオプル」の代表として知られています。ネオプルは現在NEXONの子会社として運営されています。

監督陣とコーチ陣の構成

監督には、前年までSKワイバーンズで指揮を執っていた金星根が就任しました。さらに、2013年からは李尚勲（日本での登録名「サムソン・リー」）が投手コーチに就き、コーチ陣も多彩です。2012年からは河埜敬幸が総合コーチに、2014年からは山中潔がバッテリーコーチ、石嶺和彦が打撃兼守備コーチ、安部理が打撃コーチとしてチームに参加しています。結成1年目には小林晋哉をキャンプ期間のみの臨時打撃コーチに迎え、大家友和を臨時インストラクターとして起用しました。2年目には沖泰司がバッテリーコーチに就任し、田中実が打撃コーチを担当しました。こうした構成により、経験豊富な指導者陣が選手たちを支えました。

トライアウトと外国人選手の参加

結成時のトライアウトでは約30人の選手参加が見込まれていましたが、その中には80歳の高齢者もいたと伝えられています。2012年2月には、日本出身の小林亮寛が初の外国人選手として加入し、同年7月には李熙星がLGツインズに移籍するなど、選手たちの移籍も活発でした。初年度には計5名、翌年は12名、さらに2014年には9名の選手がKBOリーグの球団に移籍し、多くが「名誉の殿堂」に認定されました。

キャンプ地と解散

2012年から2014年までの間、春季キャンプは日本の高知県で行われ、特に高知市の野球場や東部総合運動場が使用されました。しかし、2014年9月11日にKBOとの運営方針の違いからチームは解散することを発表しました。その後、本拠地の高陽国家代表グラウンドは2015年からKBO傘下のNCダイノスの二軍本拠地となり、「高陽ダイノス」としてフューチャーズリーグに参加しています。

後続球団と独立リーグの発展

高陽ワンダーズの解散後、2015年には京畿道漣川郡を拠点とする漣川ミラクル、2017年には坡州市の坂州チャレンジャーズや江原道春川市のジャーニーマン外国人球団など、次々と新たな独立球団が誕生しました。また、2017年からは独立リーグ戦もスタートし、2018年にはコリアドリームリーグや京畿道チャレンジリーグが本格的に開催されています。

主な選手

高陽ワンダーズには多くの選手が在籍しており、尹秉昊、安泰英、センディ・レーアル、タイラー・ラムスデン、小林亮寛など、印象的な選手たちがいました。彼らはチームの活動を通じてキャリアの新たな一歩を踏み出し、多くの移籍を果たしました。

高陽ワンダーズの足跡は、韓国野球界における独立球団の重要性を示すものであり、選手たちに新たな機会を創出する試みの象徴となりました。

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