鬼丸義斎

鬼丸義斎の生涯

鬼丸義斎（1886年9月5日 - 1954年11月13日）は、日本の政治家及び弁護士として知られています。彼は1886年に大分県で生まれ、初期のキャリアは愛知県で始まりました。最初は巡査として採用され、次第に警部補に昇進するも、上司との意見の不一致から警察を辞める決断をしました。この経歴は、彼の後の政治活動における独自の視点を培ったとも言えるでしょう。

辞職後、鬼丸は明治大学法科に進学し、1919年に首席で卒業しました。これを機に彼は弁護士としての道を歩み始め、名古屋に弁護士事務所を開業しました。1933年には名古屋弁護士会の会長にも選ばれ、その名声を確立しました。また、大森製陶所の会長職も兼任しました。

政治活動

彼の政治キャリアは1928年に始まります。同年の第16回[[衆議院議員総選挙]]に立憲民政党から出馬し、愛知1区で当選を果たしました。衆議院での任期は1期でしたが、鬼丸の影響力はその後の参議院でも発揮されます。戦後の1947年には第1回参議院議員通常選挙に全国区から出馬し、再び当選しました。参議院では初代懲罰委員長に就任し、その後も民主党で幹部役員としての重要な役割を果たしました。

彼はまた、初代裁判官弾劾裁判所の裁判長に任命され、弾劾裁判所規則に署名しました。国際的な舞台にも活躍し、サンフランシスコ講和全権委員代理として日本の代表として参加しました。さらに、国民協同党との合同により成立した国民民主党でも最高委員や顧問として活動しました。

業績と晩年

鬼丸義斎の人生は、法曹界と政治界の双方での貢献によって彩られました。彼の影響力は広範囲で、特に戦後の制度改革においてその足跡を残しました。1954年11月13日、68歳で他界。その際、日本政府から勲三等瑞宝章が追贈され、正五位に叙されることとなりました。

著作

鬼丸は執筆活動も行っており、1929年に『私は何をしてきたか』という著書を出版しています。この本では、彼のこれまでの活動や思想について触れられています。

参考文献

• - 『名古屋市公職者名鑑』 （1933年、名古屋市公職者名鑑刊行会）
• - 『鬼丸義斎とはどんな人か』 （1935年、金吉菅生）
• - 小松丘彦『政界第一線に立つ人々』 （1936年、森田書房）
• - 『昭和物故人名録』 （1983年、日外アソシエーツ）
• - 議会制度百年史 - 衆議院・参議院議員名鑑 （1990年、大蔵省印刷局）

鬼丸義斎の人生は、彼自身の信念と努力の賜物であり、政治や法律の世界において今なお語り継がれています。

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