鬼無

鬼無地区について

鬼無（きなし）は、香川県高松市の北西部に位置する地域で、高松市役所鬼無出張所の管内にあります。具体的には、鬼無町藤井、鬼無町是竹、鬼無町佐料、鬼無町佐藤、鬼無町山口、そして鬼無町鬼無の6つの町から構成されています。この地域は、1956年9月30日に香川郡上笠居村が高松市に合併し、現在の鬼無地区が成立しました。

地理と人口

この地区は内陸に位置し、五色台および峰山に挟まれた高松平野の一部です。2010年時点での人口は6033人（男性2908人、女性3125人）、世帯数は2402世帯です。広さは6.98平方キロメートルで、人口密度は858.17人/平方キロメートルと、地域平均に比べてやや低めです。また、高松市の中心街への通勤・通学が便利なベッドタウンとして知られています。

地形

鬼無地区のシンボルとも言える勝賀山は標高364mで、かつて勝賀城が存在したことで地域のシンボルになっています。この勝賀山は五色台と連なり、地区から高松平野が終わる地点でもあります。また、中央には本津川が流れ、周囲には香川県の特徴的なため池が点在しています。その他の主要な山には袋山（261.8m）や薬師山（78.4m）があります。

隣接地域

北側には香西地区、西側には下笠居地区と端岡地区があり、東は弦打地区、南側は檀紙地区に接しています。

歴史

鬼無地区の歴史は古く、1956年の合併以前は上笠居村として存在しました。合併後、鬼無町が設置され高松市鬼無出張所が開所しました。1963年には高松市立鬼無中学校が閉校され、香北中学校や勝賀中学校と統合されました。1977年には香川県立高松西高校が開校し、教育機関も充実しています。

経済活動

鬼無地区は江戸時代から日本有数の盆栽の産地として知られ、県内の松盆栽は全国シェアの約80%を占めており、輸出も盛んです。地区内には農作物が広がり、米の生産も行われています。商業面では、香川県道33号高松善通寺線沿いを中心に小売店や商店が立ち並び、近年ではイオン高松ショッピングセンターの開店も影響を与えています。

教育と行政

鬼無地区には高松市立鬼無小学校が存在し、ほぼ全域が其の校区に該当します。中学校は香西地区にある勝賀中学校が該当し、高松西高等学校や私立香川誠陵校も位置しています。地域の行政サービスは高松市鬼無出張所が中心となっており、地域交流の場ともなっています。

交通アクセス

地域内の主たる幹線道路は香川県道33号高松善通寺線で、国道11号の旧道として昔から利用されてきました。JR鬼無駅はこの地域の交通の要所で、予讃線が通っており、駅は1897年に開業しました。鬼無駅には特急は停車しないものの、普通列車が利用可能で、周辺には行政や学校が集まっています。

桃太郎伝説

鬼無地区は桃太郎伝説の地としても知られています。この地区には熊野権現桃太郎神社が存在し、地元の歴史家橋本仙太郎により桃太郎伝説が広められました。彼は長年の郷土研究を経て、桃太郎が鬼無地区に由来することを証明しました。この伝説は地域文化にも深く根付いており、観光地としても注目されています。

まとめ

鬼無地区は、その豊かな自然環境や歴史的背景、桃太郎伝説を持つ地域です。地元の特産品、教育機関、地域社会のつながりが深く、人々の暮らしを支えています。

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