鬼頭宏

鬼頭 宏（きとう ひろし）

鬼頭宏は、日本の経済学者であり、特に日本経済史や歴史人口学の分野で広範な研究を行ってきました。1947年3月2日に静岡県駿東郡長泉町に生まれ、慶應義塾大学の経済学部で学びました。1971年に修士課程を修了し、経済学修士の学位を取得しました。その後、慶應義塾大学の博士課程には進むものの、単位取得退学の形で卒業しました。

教育・キャリアの始まり

大学院在籍中から講師としてのキャリアをスタートさせ、東京歯科大学や自由学園、さらに日本常民文化研究所での勤務を経て、1976年には慶應義塾高等学校の教諭として教育の場に立ちました。また、慶應義塾大学の教職課程でも講師を務めています。

1980年には上智大学経済学部の講師に就任し、その後助教授、教授へと昇進しました。経済学部や大学院での指導を行い、多くの学生に影響を与えました。特に、経済学専攻主任や経済学科学科長、さらには地球環境研究所の所長としても活躍し、研究機関の運営にも関与しました。

静岡県立大学での活動

2012年には、上智大学での教職を退任し、特別契約教授としての活動を始めました。そして2014年、静岡県立大学の学長に選出され、地域不足や教育問題への取り組みを強化しました。静岡県立大学と静岡県立大学短期大学部の学長として、地域社会に貢献するための様々な施策を講じました。2021年には任期満了に伴ってその職を退くこととなりました。

研究業績

鬼頭氏の研究は、日本経済史や歴史人口学において特に重要な成果を挙げています。彼は、2000年に今和次郎賞、2010年には日本人口学会普及奨励賞を受賞しています。著作も多岐にわたり、代表作には「日本二千年の人口史」「日本の歴史」「図説人口で見る日本史」などがあります。

その他の業績

さらに、鬼頭は日本学術会議の連携会員や、さまざまな研究機関で客員研究員としての経験も持ち、教育以外でも広く活動しています。また、彼の研究や教えは、多くの若手研究者や学生に影響を与え続けています。

おわりに

鬼頭宏は、教育者としての使命感を持ち、常に地域と社会に対する責任を感じながら研究と教育に取り組んできました。彼の業績と影響力は、日本の経済学界や教育界においてしっかりと根付いており、今後も多くの人々の指導者としての役割を果たすことでしょう。

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