長泉町

静岡県長泉町

長泉町は、静岡県の東部、駿東郡に位置する人口約4.3万人の町です。三島市と沼津市という二つの都市の間に位置し、古くから工業が盛んな地域として発展してきました。近年では、住宅地としての開発も進み、人口が増加傾向にあります。

地理

長泉町は、富士山の南東、伊豆半島の付け根に位置しています。町の地形は南北に細長く、北西部には愛鷹山がそびえています。町の中央部には狩野川の支流である黄瀬川が流れ、町の西側を沼津市との境界としています。町の南東部は、三島市、沼津市、清水町と市街地が連続しており、東レや協和発酵キリンといった大企業の工場や研究施設が集中しています。新幹線の停車駅である三島駅は、長泉町との境界近くに位置しており、町の南東部では御殿場線の長泉なめり駅、下土狩駅、大岡駅も利用されています。

特に、旧三島駅であった下土狩駅は、町役場の最寄り駅であり、長泉町の代表的な駅の一つです。2007年には、三島駅北口と下土狩駅を結ぶ「大いちょう通り」が開通し、新幹線へのアクセスが向上しました。また、町の北部は裾野市とのつながりが深く、長泉なめり駅は裾野市南部の住民にも利用されています。

北西部は「駿河平」と呼ばれる高原地帯で、クレマチスの丘や静岡サッカーミュージアムなどの観光施設があります。また、静岡がんセンターを中心とした医療・医用工業の先進施設が集積する「ファルマバレー」と呼ばれる地域が形成されています。この地域には国道246号線バイパスが通り、高速バスの停留所もあります。伊豆縦貫自動車道、新東名高速道路のインターチェンジも設けられ、交通の要所となっています。

歴史

1889年、町村制施行により、小泉荘と大岡荘の一部が合併し、長泉村が誕生しました。長泉という名前は、大岡荘の「長」と小泉荘の「泉」を組み合わせた合成地名です。昭和30年代には三島市との合併が計画されましたが、実現には至りませんでした。1960年に町制を施行し、長泉町となりました。

沿革

1889年：長泉村発足
1898年：官設鉄道の三島駅（現・下土狩駅）が開業
1934年：東海道本線のルート変更に伴い、三島駅が下土狩駅に改称、御殿場線所属となる
1960年：町制施行し長泉町となる
1973年：ベルナール・ビュフェ美術館開館
2002年：静岡県立静岡がんセンター開院、御殿場線長泉なめり駅が開業

行政

現在の町長は池田修氏（2017年10月〜）。町内は長窪地区と土狩地区に分かれており、それぞれ旧村の名残を残した地区名となっています。

姉妹都市・提携都市

姉妹都市：ワンガヌイ市（ニュージーランド）
友好都市：青木村（長野県）

産業

長泉町の特産品には、四ツ溝柿、大和芋、白ネギ、メロン、あしたか牛、クレマチスなどがあります。工業分野では、東レ、協和発酵キリン、帝人、特種製紙などの大手企業が進出しています。

施設

郵便局は三島郵便局の管轄、警察は裾野警察署、消防は富士山南東消防本部の管轄です。教育施設としては、高等学校、中学校、小学校、図書館があります。特に長泉町民図書館は、銀行家である米山梅吉からの寄付により設立された歴史ある図書館です。

交通

長泉町には、東海道新幹線と御殿場線が通っています。主な駅は、長泉なめり駅、下土狩駅です。道路網では、新東名高速道路、伊豆縦貫自動車道が整備され、国道246号線も利用されています。高速バスや路線バス、コミュニティバス、デマンド型乗合タクシーも運行しており、交通アクセスは良好です。

観光

長泉町には、鮎壺の滝、クレマチスの丘、富士竹類植物園、ベルナール・ビュフェ美術館などの観光スポットがあります。また、城山神社や世界一小さな公園、割狐塚稲荷神社なども訪れる価値のある場所です。町内では、「ながいずみわくわくまつり」などのイベントも開催されます。

その他

町内に本社を置く主な企業はスルガ銀行（本社は沼津市）です。かつてはZ会も本社を置いていました。
映画やドラマのロケ地として、旧長泉高校が利用されることがあります。
* 著名な出身者には、プロ野球選手の小野晋吾氏やタレントの北川えり氏などがいます。

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