鶴崎展巨

鶴崎展巨

鶴崎展巨（つるさき のぶお、1956年 - ）は、日本の動物分類学者であり、鳥取大学の名誉教授です。愛媛県松山市出身で、理学博士（北海道大学）の学位を持ちます。彼の研究は、特にザトウムシの分類と生態に焦点を当てており、この分野における日本の第一人者として広く認知されています。また、クイズプレーヤーとして知られる鶴崎修功は長男です。

略歴

1956年：愛媛県松山市に生まれる。
1974年：愛媛県立松山東高等学校を卒業。
1978年：広島大学理学部生物学科動物学専攻を卒業。
1983年：北海道大学大学院理学研究科動物学専攻博士後期課程を修了。ザトウムシに関する研究で博士号を取得。
1987年：鳥取大学教育学部の助手として職を得る。
2001年：鳥取大学教育地域科学部の教授に昇進。
2004年：鳥取大学地域学部の教授となる。
2017年：鳥取大学農学部の教授に就任。

研究活動

鶴崎教授の主要な研究テーマは、ザトウムシの分類、生態、および地理的変異です。ザトウムシは、クモやダニの仲間である鋏角類に属する生物で、日本には多くの固有種が存在します。鶴崎教授は、これらのザトウムシの形態、分布、生活史を詳細に研究し、その多様性と進化の過程を明らかにしました。彼の研究は、日本のザトウムシ相の理解に大きく貢献しており、多くの研究者や学生に影響を与えています。

社会的活動

鶴崎教授は、研究活動に加えて、学会や教育機関での活動も積極的に行っています。日本蜘蛛学会の会長（2006年 - 2011年）を務め、日本のクモ学研究の発展に貢献しました。また、鳥取県生物学会の会長としても、地域の生物学研究を推進しています。さらに、鳥取大学附属中学校の校長（2015年 - 2019年）を務め、中等教育にも携わりました。

著作

鶴崎教授は、数多くの学術論文や著書を発表しています。主な著作としては、以下のようなものがあります。

鈴木正将、鶴崎展巨 著「ザトウムシ目」、青木淳一 編『日本産土壌動物検索図説』東海大学出版会、1991年
鶴崎展巨、鈴木正将 著「ザトウムシ目」、青木淳一 編『日本産土壌動物検索図説』（第2版）東海大学出版会、2015年
鶴崎展巨 著「ザトウムシ・ダニ類」、石井実・大谷剛・常喜豊 編『日本動物大百科』 第8巻、平凡社、1996年
鶴崎展巨 著「第1章　系統と分類、第2章　地理的変異と種分化」、宮下直 編『クモの生物学』東京大学出版会、2000年
金子信博、鶴崎展巨、布村昇、長谷川元洋、渡辺弘之 著、日本土壌動物学会 編『土壌動物学への招待 採集からデータ解析まで』東海大学出版会、2007年
鶴崎展巨『ザトウムシ: ところ変われば姿が変わる森の隠遁者』築地書館、2024年
鶴崎展巨『一寸の虫にも魅惑のトリビア: 進化・分類・行動生態学60話』築地書館、2024年

これらの著作は、ザトウムシをはじめとする土壌動物の研究に不可欠な文献として、広く利用されています。

人物

研究者としてだけでなく、教育者としても学生から慕われており、温厚な人柄で多くの人々に親しまれています。長男の鶴崎修功氏は、クイズ番組「東大王」に出演していたことでも知られています。

外部リンク

鳥取大学のページ
KAKEN 科学研究費助成事業データベース
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日本の研究.com

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