鶴見 (給油艦)

鶴見（つるみ）艦について

鶴見は、日本海軍の給油艦で、知床型艦艇の5番目にあたります。その艦名は大分県の鶴見半島に由来しています。1922年3月14日に大阪鉄工所で竣工し、舞鶴鎮守府に配属されました。初めは「関西」との名称で計画され、その後「鶴舞」と変更されましたが、最終的に「鶴見」と名付けられました。

艦歴の概要

鶴見は、平時には海外からの重油輸送を主な任務としていましたが、1924年から1931年にかけて、増備したヘビーデリックを利用し航空機の運搬にも従事しました。1930年には佐世保でボイラーの改造を行い、艦本式缶に換装されました。1936年からの日中戦争では中国各地への物資輸送を行い、1941年には連合艦隊の一員として太平洋戦争に突入しました。

太平洋戦争の活動

開戦直後、鶴見は日本近海や小笠原諸島において燃料の補給や輸送任務に従事しました。1942年2月にはカムラン湾へ進出し、ジャワ島攻略作戦を支援しました。3月にはオランダ潜水艦「K XV」から攻撃を受けるも、航行と補給活動は続けられていました。修理後の5月には呉に帰投しました。

ミッドウェー海戦では、攻略部隊の補給隊として「佐多」と共に戦いに参加しました。以降、南方地域での給油任務を続け、1943年以降は主に資源地帯との間で輸送任務にあたりました。

沈没とその後

1944年5月にはタウイタウイで燃料補給を行い、同年8月5日にダバオを出港し、ザンボアンガに向かいました。しかし、同月の初めにアメリカ潜水艦「セロ」に発見され、その魚雷攻撃により鶴見は大きな損傷を受けました。結果、1944年8月5日11時30分に横転し沈没しました。この際、137名の乗員は護衛艦に救助されました。

特務艦長及び艦歴の記録

鶴見の艦長は様々な方が就任し、艦歴も多岐に渡りました。初代艦長は樺山信之大佐で、1921年から1922年にかけてその任に当たりました。以降、次々と艦長が交代しながら、鶴見は数多くの歴史的な事件を経験しました。特にその活動の殆どは、戦争の中での厳しい任務に捧げられました。

結論

「鶴見」は、日本海軍の中で重要な役割を担っていた給油艦の一つです。その艦歴は多様な任務の中で培われ、また太平洋戦争の激動の中でも多くの功績を残しました。その終焉は敗戦の影を色濃く残し、歴史に名を刻む惨事でもありました。この艦の歴史は、当時の日本海軍の状況や戦略を知る上で重要な手がかりとなります。

もう一度検索