鷲尾義久

鷲尾義久（わしお よしひさ）は、生年不詳ながら平安時代末期に活躍した武士であり、源義経の郎党として知られています。通称は三郎。経春という諱も伝わっています。

『平家物語』の「老馬」の段に登場し、元々は播磨の山中で猟師をしていました。寿永3年（1184年）の三草山の戦いで、源義経率いる軍勢が平資盛軍を破り、さらに山中を進軍する際、土地に詳しい案内役として義久が召し出されました。義経一行が鵯越にたどり着き、一ノ谷の戦いで勝利を収めることができたのは、義久の道案内によるところが大きいとされています。その功績から、義経が自らの一字を与え、「義久」と名付けられたという逸話も残っています。

以後、鷲尾義久は義経に忠実な郎党として仕え、最期は衣川館で主君と共に命を落としたと伝えられています。しかし、義久の存在が確認できるのは『平家物語』のみであり、同時代の史料や鎌倉幕府によって編纂された歴史書『吾妻鏡』には記録がありません。

関連作品

テレビドラマ
『源義経』（1966年、NHK大河ドラマ、演：中村豊）
『武蔵坊弁慶』（1986年、NHK新大型時代劇、演：狭間鉄）
『義経』（2005年、NHK大河ドラマ、演：長谷川朝晴）

外部リンク

* 『鷲尾義久』 - コトバンク

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