鷹番

鷹番（たかばん）

東京都目黒区のほぼ中央部に位置する「鷹番」は、一丁目から三丁目までで構成される住居表示実施済みの地域です。

地理

鷹番の北側は駒沢通りを境に目黒区五本木と、東側は目黒区中央町と隣接しています。南側は目黒通りに面し、これを境に目黒区目黒本町と、南西側は目黒区碑文谷と、そして西側は世田谷区下馬と接しています。町域の中央部を南北に東急東横線が走り、地域にとって重要な交通結節点である学芸大学駅が設置されています。駅周辺には様々な商店が集積していますが、町域の大部分は閑静な住宅地として利用されています。地域コミュニティとしては、鷹番一丁目および二丁目のほぼ全域と中央町の一部が「鷹番1･2丁目町会」を、鷹番三丁目は「三谷北町会」をそれぞれ組織しています。

歴史

現在の鷹番の地域は、もともと碑文谷村の一部でした。近代に入り、1889年（明治22年）には碑衾村の大字碑文谷字鷹番となり、1927年（昭和2年）4月1日の町制施行により碑衾町の大字碑文谷字鷹番となりました。同年8月には、現在の東急東横線の前身である東京横浜電鉄の碑文谷駅（現在の学芸大学駅）が開業したことを契機に、この地域の市街化が本格的に進展しました。その後、1932年（昭和7年）9月10日には碑衾町内で大字の再編が行われ大字鷹番となり、同年10月1日には東京市に編入されて目黒区鷹番町が成立しました。そして、1966年（昭和41年）には周辺の三谷町などと併合され、現在の鷹番一丁目から三丁目が誕生し、現在に至ります。

地名の由来

地名の由来については、江戸時代にこの地に幕府の鷹番屋敷が設けられていたことに由来するという説が一般的です。その他にも、「鷹場」やその近くを意味する「鷹場前」が転訛して「たかばん」と呼ばれるようになったという説も存在します。

交通

町域内には、東急東横線の学芸大学駅があります。この駅は急行停車駅であり、都心や横浜方面へのアクセスに優れているため、多くの住民が利用しています。また、目黒駅と町域南部を結ぶ路線バスも目黒通りを経由して運行されており、地域住民の重要な足となっています。

地域内の施設と経済

地域内には、治安維持を担う碑文谷警察署学芸大学駅前交番や、住民サービスを提供する目黒区鷹番住区センターといった公共機関が置かれています。教育機関としては、目黒区立鷹番小学校があり、地域の子どもたちが通っています。住民の憩いの場としては、鷹番児童遊園や三谷児童遊園といった公園が整備されています。

経済活動としては、いくつかの事業所が存在し、過去には東京三菱自動車販売本社やプラプラックスといった企業が名を連ねていました。また、古くからのこの地の地主として、菅田慶治氏や区会議員であった菅田重太郎氏などの名前が挙げられます。

その他

鷹番の郵便番号は152-0004であり、集配業務は目黒郵便局が担当しています。また、この地には衆議院議員や文部大臣を歴任した小杉隆氏がかつて居住していました。

近年（2025年1月1日時点）の住宅地の地価は、鷹番1-14-12の地点で1平方メートルあたり118万円となっており、都心に近い住宅地としての価値を示しています。

地域の学区としては、一丁目から三丁目の全域が目黒区立鷹番小学校および目黒区立目黒中央中学校の指定学区となっています。

鷹番は、交通の利便性と落ち着いた住環境、そして歴史的な背景が共存する魅力的な地域と言えるでしょう。

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