鹿児島県立大学

鹿児島県立大学

鹿児島県立大学は、1949年から1955年まで鹿児島県鹿児島市に存在した公立大学です。第二次世界大戦後の学制改革により、県内の旧制高等教育機関が統合される形で誕生しました。わずか6年という短い期間でしたが、地域社会の発展に貢献しました。

概要

学制改革に伴い、鹿児島県内の旧制高等教育機関は、国立の鹿児島大学と県立の鹿児島県立大学に統合されました。県立鹿児島大学には、旧制鹿児島医科大学（および鹿児島医学専門学校）と鹿児島県立工業専門学校が統合され、それぞれ医学部と工学部となりました。1950年には鹿児島県立女子専門学校が併合され、短期大学部が設置されました。

設立後まもなく、鹿児島県立大学は鹿児島県立大学と改称されました。1955年7月には鹿児島大学に統合され、医学部と工学部は鹿児島大学の一部となり、短期大学部は独立して鹿児島県立短期大学となりました。

沿革

1949年2月21日：旧制県立鹿児島医科大学と鹿児島県立工業専門学校の統合による、新制県立鹿児島大学の設置が認可。
1949年4月：県立鹿児島大学が開学。工学部が設置される。
1949年6月22日：鹿児島県立大学と改称。
1950年3月：旧制鹿児島県立女子専門学校を統合し、短期大学部を設置。
1951年3月：旧制県立鹿児島医科大学予科を廃止。
1952年2月：医学部（4年制）を設置。入学資格は、4年制大学に2年以上在籍し、所定の科目を修了した者。
1952年3月：旧制県立鹿児島医学専門学校を廃止。
1952年4月：医学部附属病院が類焼。
1955年1月：工学部に医学進学課程を設置。
1955年7月：国立移管され、鹿児島大学の医学部・工学部となる。
1958年4月：移管完了し、鹿児島県立大学が廃止。短期大学部は独立して鹿児島県立短期大学となる。
1961年3月：旧制県立鹿児島医科大学を廃止。

歴代学長

初代：大平得三（1949年7月 - 1951年3月）
学長事務取扱：梶島二郎（1951年4月 - 1951年8月）
第2代：梶島二郎（1951年8月 - 1952年7月）
第3代：福田得志（1952年8月 - 1956年8月）
学長事務取扱：縄田干郎（1956年8月 - 1958年4月）

校地

前身校の校地をそれぞれ引き継ぎ、統合キャンパスは持たなかった。工学部は鹿児島市下伊敷、医学部は鹿児島市鴨池町に位置していました。短期大学部は鹿児島市薬師町から工学部の近接地に移転しました。鹿児島大学への移行後、医学部は鹿児島市山下町（現城山町）へ、工学部は鹿児島市鴨池町（現郡元）へ移転しました。

医学部附属病院は、戦災で焼失した旧制医専附属病院の跡地に再建中でしたが、1952年4月に類焼しました。その後再建され、1974年に鹿児島市宇宿町（現桜ヶ丘）に移転するまで使用されました。

出身者

稲盛和夫（実業家、京セラ創業者）

関連項目

鹿児島県立短期大学
学制改革

参考文献

鹿児島大学五十年史編集委員会 編『鹿児島大学五十年史』鹿児島大学、2000年5月。
『鹿児島大学十年史』鹿児島大学、1960年。

外部リンク

鹿児島大学沿革概要図 (pdf) - 2頁目。
鹿児島県立大学の国立移管 - 鹿児島大学理学部同窓会。

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