鹿島 (戦艦)

戦艦「鹿島」について

戦艦「鹿島」は、大日本帝国海軍の香取型戦艦の2番艦として知られ、艦名の由来は茨城県に位置する鹿島神宮にあります。この艦名は、香取型練習巡洋艦や海上自衛隊の練習艦にも引き継がれています。

建造と艦歴

「鹿島」は、イギリスのアームストロング社のエルジック工場で建造されました。アームストロング式の砲を装備しており、姉妹艦「香取」とは煙突の配置や艦の各部に関する細部で異なっていましたが、共に香取型戦艦として位置づけられました。第三期海軍拡張計画の一環として建造が決定され、当初の予定を前倒しで建造されることとなりました。

1904年2月、「鹿島」がイギリスでの艦名として内定され、同年2月29日に起工、そして1905年3月22日に進水が完了しました。正式に「鹿島」と命名されると、1906年5月23日に艦の完成が迎えられ、その後日本海軍に所属の戦艦としての位置づけが確立されました。日露戦争後の艦艇損耗が背景にあり、彼女の登場は日本海軍の戦力を大きく押し上げる要因となりました。

明治天皇皇太子の行啓

1907年5月、明治天皇の皇太子（後の大正天皇）が「鹿島」に乗艦し、舞鶴港を出発しました。彼の行啓は、神社参拝や観光を含み、鹿島は重要な役割を果たしました。数度にわたり皇太子が「鹿島」に宿泊し、地域の視察を行いました。

各種活動と改修

1911年には、皇太子の行啓に伴い「鹿島」は再度活躍し、軍港を巡る旅に出ることとなりました。その後、大正4年には大規模な改修が施され、艦艇としての性能が向上しました。また、1918年には第3艦隊第5戦隊としてシベリア出兵に参戦し、沿海州の警備や作戦に従事しました。

遣欧艦隊の編成

1921年、大正天皇の皇太子が渡欧する際には「香取」と共に遣欧艦隊を編成し、「鹿島」はこの艦隊の旗艦を務めました。いきさつとして、イギリスへ対する親善の表れとして、イギリス製の戦艦を用意しました。航海中には様々なトラブルがあったものの、無事に欧州の港に寄港し、皇太子は多くの経験を積んで帰国しました。このような活動は、艦の重要性と役割を強調するものでした。

廃艦

しかし、1923年にはワシントン海軍軍縮条約に基づいて「鹿島」は除籍されることとなり、その後、舞鶴の工場で解体されました。その際、艦に装備されていた主砲タワーの一部は陸上防備に転用され、東京湾や長崎県に設置されることになりました。

まとめ

戦艦「鹿島」は、当時の日本海軍において多くの重要な役割を果たし、艦名の由来や艦歴は、長い歴史を持つ海軍において特別な意味を持っています。彼女の存在は、海軍の発展に寄与した艦艇として今なお多くの人々の記憶に残っています。

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