鹿沢スノーエリア

鹿沢スノーエリアについて

鹿沢スノーエリアは、群馬県吾妻郡嬬恋村に位置するスキー場です。湯ノ丸山の支峰である鍋蓋山の北斜面を利用して作られています。このスキー場は、1960年代から存在していた「鹿沢ハイランドスキー場」と、2000年に新設された「カマン鹿沢スノーフィールド」が統合された中規模のスキー場です。そのため、メインとなるハイランドエリアと、高速クワッドリフトを備えたカマンエリアの二つに分かれています。ただし、ハイランドエリアからカマンエリアへの移動には、初心者にとっては若干の歩行が必要となる場合があります。

コース構成と雪質

コースのレベル構成は、初級が30%、中級が50%、上級が20%程度となっており、幅広いレベルのスキーヤーやスノーボーダーが楽しめます。カマンエリアは、2012-2013シーズンから土日祝日・年末年始のみの営業となり、2019-2020シーズンからは閉鎖されました。

かつてはICS（アイスクラッシュシステム）を使用して10月下旬からオープンしていましたが、近年は人工降雪機を導入し、11月下旬にオープンする傾向があります。例年、ゴールデンウィークまで滑走可能で、比較的長い期間スキーやスノーボードを楽しむことができます。

近年の公称晴天率は80%と高く、トップシーズンには乾雪によるパウダースノーが楽しめます。しかし、降雪が少ない時期には、バーンが硬くなったりアイスバーンになることもあるため注意が必要です。

眺望

山頂からは、浅間山、草津白根山、四阿山、軽井沢、菅平高原、白馬連山、飯縄山、妙高山、横手山などの山々を一望できます。また、眼下には田代湖を眺めながら滑走できるのも、このスキー場の魅力の一つです。

アクセスと設備

鹿沢スノーエリアは、上信越自動車道東部湯の丸IC、小諸IC、碓氷軽井沢ICからそれぞれ車でアクセスできます。また、関越自動車道渋川伊香保ICからは約1時間30分です。碓氷軽井沢ICから鬼押ハイウェー（有料）を通るルートがよく利用されますが、東部湯の丸ICや小諸ICからは、長野県道・群馬県道94号東御嬬恋線を通ってアクセスする人も多いです。駐車場は全日無料で利用できます。

スキー場近くの鹿沢温泉には、日帰り入浴が可能な施設や宿泊施設がいくつかあります。

歴史

鹿沢温泉でのスキーは古くから行われており、1925年の新聞記事には、学習院の学生などで賑わっていたという記述があります。

1958年には、女ヶ渕スキー場にシングルリフトが設置され、その後、複数のスキー場が周辺に開業しました。1978年頃には、村上山スキー場、国民休暇村鹿沢スキー場、新鹿沢スキー場、女ヶ渕スキー場が存在しました。新鹿沢スキー場は後に鹿沢ハイランドスキー場となり、1985年頃にはリフト5基を備える規模に成長しました。

1996年には国民休暇村鹿沢スキー場が営業を休止し、鹿沢エリアのスキー場は鹿沢ハイランドスキー場のみとなりました。2000年には、カマン鹿沢スノーフィールドが開業し、当初からリフト券は共通化されていました。2001年からは、鹿沢スノーエリアという名称で呼ばれるようになりました。

2012年には、スキー人口の減少に伴い、経営体制が変更され、カマンエリアは土日祝日・年末年始のみの営業となりました。2013年には旧運営会社が特別清算を開始し、2014年には第3リフトが運休となりました。2017年には第2ダブルリフトが延長され、2019年にはカマンエリアが閉鎖されました。

2019年には、台風19号の影響でゲレンデや施設の一部が被害を受けましたが、懸命な復旧作業により、群馬県内スキー場トップを切って営業を開始しました。2020年は融雪が早く、4月25日に営業を終了しました。

その他の情報

鹿沢スノーエリアでは、比較的早い時期からICリフト券やNTTドコモのおさいふケータイ、iD、ゲレンデライブカメラなどが導入されています。

夏季には「鹿沢ゆり園」として営業していましたが、2017年夏に閉園しました。

鹿沢スノーエリアは、歴史と自然に恵まれたスキー場として、多くの人に親しまれています。

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