鹿足郡

鹿足郡（かのあしぐん）について

鹿足郡は、島根県の西部に位置し、石見国に属しています。現在の人口は約11,746人、面積は643.53平方キロメートルで、人口密度は18.3人/km²（2024年8月1日推計）です。この郡は2つの町、津和野町と吉賀町から構成されています。鹿足郡は、1879年に行政区画として正式に設立され、その時から郡の構成が変わっていないのが特徴です。

歴史的背景

鹿足郡の歴史は、843年にまで遡ります。この年に隣接する美濃郡から鹿足と能濃の2つの郷が分離されて成立しました。郡名の由来として、かつてこの地域に出現した八角八足の怪鹿を、江熊太郎という勇者が退治したという伝説があります。また、万葉仮名では「加乃阿之」と表記され、この地は別名『吉賀（よしか）』とも呼ばれています。『吉賀』は後に、複数の村が合併して生まれた新しい自治体の名前としても利用されています。

近世以降の沿革

近代に入ると、鹿足郡は様々な行政変遷を経てきました。1869年には幕府領が大森県に編入され、さらに浜田県を経て、1871年には津和野藩が廃藩され全域が浜田県の管轄に入ります。その後、鹿足郡は島根県の管轄に移り、1879年1月12日に郡区町村編制法の施行により正式な行政区画として発足しました。

明治時代には町村制が導入され、1889年には津和野町を含む1町11村が設立されました。津和野町は、旧津和野森村、津和野後田村、津和野町田村などの村が統合されて設立されました。1896年には郡制が施行され、郡役所が津和野町に設置されることとなりました。

行政の変移

鹿足郡の行政体制は、20世紀に入ってからも変化を続けました。1923年に郡会が廃止された後も、郡役所は存続していましたが、1926年には郡役所が廃止され、地域区分名称としての扱いに変わりました。昭和以降も合併が進み、1946年には日原村が町制施行し日原町となり、1947年には六日市村も町制を施行しました。

2005年以降、さらに町同士の合併が進み、津和野町・日原町が合併して新たな津和野町が発足、また柿木村と六日市町の合併により吉賀町が誕生しました。

まとめ

鹿足郡は、長い歴史を持つ地域であり、豊かな文化と自然環境が魅力のひとつです。現在でも、古き良き伝統や風習が息づく地域として、大切に守られています。住民たちは地域の特性や文化を継承し、未来の発展に向けて努力を続けています。

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