鹿野未涼

鹿野 未涼

日本のフリーアナウンサーであり、主に福岡県を活動の場としている人物。その経歴は、故郷での学びから始まり、地方局での多様な経験を経て、再び福岡へと戻るという流れをたどっている。

生い立ちとキャリアの始まり

鹿野未涼氏は、福岡県の県庁所在地である福岡市に生まれた。地元の地で青春時代を過ごした後、高等教育を受けるために上京し、明治大学を卒業した。大学に籍を置きながら、アナウンサーという職業への強い志を抱き、並行してテレビ朝日アスクにて専門的な発声や表現技術などの基礎を学んだことは、その後のキャリアを形成する上で重要な一歩となった。

大学卒業後、2017年4月には鹿児島県の放送局、鹿児島放送（KKB）に入社。同期入社の小田都由氏や柏野仁弥氏と共に、同局のアナウンス部に所属し、本格的なアナウンサーとしての道を歩み始めた。

鹿児島放送での多様な経験

鹿児島放送では、入社から2022年までの約5年間にわたり、様々な番組を担当し、アナウンサーとしてのスキルを磨いた。特に印象深いのは、同局の情報番組における多岐にわたる役割である。

『ぷらナビ+』：この番組ではMC（司会）を務め、番組の進行役として視聴者に情報を分かりやすく伝える中心的な役割を担った。
『Jチャン+』：夕方のニュース・情報番組において、天気コーナーの担当として地域の気象情報を伝えたり、水曜日の企画コーナー「健やかライフ」では健康に関する話題を深掘りし、金曜日の「ふる熱人」では地域で情熱を持って活動する人々を紹介するなど、幅広い分野でリポーターやプレゼンターとして活動。また、番組キャスターとしても出演し、ニュースや情報を正確に伝える役割も担った。
『ですです。』：その他の番組でも、持ち前の明るさと丁寧な語り口で視聴者に親しまれた。

地方局ならではの、報道から情報、バラエティまでジャンルを問わない多様な番組経験は、アナウンサーとしての引き出しを大きく増やしたと言えるだろう。また、鹿児島放送での勤務期間中に、現代社会における災害リスクの高まりを背景に、防災士の資格を取得したことは特筆される。これは、単なる情報を伝えるだけでなく、人々の安全・安心に貢献したいという意識の表れであり、アナウンサーとして責任感を持って業務に取り組む姿勢を示している。

フリー転身と故郷での活躍

2022年をもって鹿児島放送を離れ、鹿野氏はフリーランスのアナウンサーとして新たなキャリアをスタートさせた。活動の拠点を自身の故郷である福岡県に移し、地域に根差した活動を展開している。

フリー転身とほぼ同時期にあたる2022年4月からは、NHK福岡放送局と契約キャスターとして関係を結び、同局の番組に出演を開始した。現在、担当している主な番組は以下の通りである。

『はっけんTV』：NHK福岡放送局が制作・放送するテレビ情報番組。2022年4月11日以降、隔週でキャスターを務めている。地域のニュースや話題、暮らしに役立つ情報などを、穏やかで分かりやすいトーンで視聴者に届けている。
* 『はっけんラジオ』：同局制作のラジオ情報番組。2022年4月4日以降、『はっけんTV』と同様に隔週でキャスターを担当。ラジオならではの親しみやすい語り口でリスナーとの距離を縮めている。

このように、鹿野未涼氏はフリーアナウンサーとして、地元である福岡を主な舞台に、テレビとラジオの両方で情報発信を続けている。鹿児島放送時代に培った経験と、防災士としての知見を活かしながら、視聴者やリスナーに信頼される存在として、今後のさらなる活躍が期待されている。

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