麻月鞠緒

麻月鞠緒（あさづき まりお）について

麻月鞠緒（本名：浅野幸子）は、1943年7月20日に京都府宮津市で生まれた宝塚歌劇団の元男役組長です。彼女のキャリアは1960年に宝塚音楽学校に入学したことから始まり、1962年に卒業後、48期生として宝塚歌劇団に入団しました。初舞台は同年の星組公演『メイド・イン・ニッポン』で、入団当初は75人中30位という成績でした。

宝塚歌劇団での活動

麻月は宝塚に在籍している間、さまざまな組で活動しました。花組、星組、専科、月組、再び専科と順に所属し、多くの名作に出演しました。1983年から1986年の間は月組の組長を務めた後、専科に異動し、主に脇役として出演を続けました。しかし、1993年以降は健康を害し、舞台からの離脱を余儀なくされます。そして1994年2月22日に他界しました。

主な舞台作品

彼女が出演した主な舞台作品は多岐にわたります。1971年には『小さな花がひらいた』で助二郎役を演じ、1972年の『炎の天草灘』では多賀主水、1973年の『この恋は雲の涯まで』では佐藤忠信と承暉役を見事にこなしました。また、1974年の『虞美人』では劉邦役を、1975年には名作『ベルサイユのばら』でベルナール役を演じるなど、数々の印象的な役を務めました。

続いて、1976年には『あかねさす紫の花』の中臣鎌足役や、同年の『ノバ・ボサ・ノバ』でシスター・マーマ役を熱演。1978年の『風と共に去りぬ』ではレット・バトラー役を鳳蘭、榛名由梨と役替わりで演じるなど、多くのファンに感動を与えました。その他にも『エコーズ』や『紅はこべ』、『響け!わが歌』といった作品に出演し、1982年には『ジャワの踊り子』の警視総監ポール役を演じ、1984年には『ガイズ&ドールズ』でブラニガン警部役を新たに開拓しました。さらに、1988年の『炎のボレロ』ではブラッスール公爵役、1989年には『新源氏物語』の桐壷帝役、そして1991年には『紫禁城の落日』で吉岡中将役を務めました。

プライベート

芸名の「麻月」は家族で考案されたもので、舞台上では愛称として「ブチ」と呼ばれていました。また、妹には椿友里という女優がいます。

麻月鞠緒の存在は、宝塚歌劇団における男役のひとつの形を創り上げ、多くの観客に感動を与えた伝説的な人物と言えるでしょう。彼女の功績は現在も多くのファンの記憶に残り続けています。

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