麻生良方

麻生良方の生涯と業績

麻生良方（あそう よしかた、1923年12月15日 - 1995年2月21日は、日本の政治家として4期にわたり衆議院議員を務めた人物であり、政治評論家としても知られています。東京都に生まれ、父は無産政党の指導者である麻生久でした。彼は幼少期に詩人を志し、1943年に自費で詩集『青薔薇』を出版した経験を持っています。

麻生は旧制開成中学校を卒業後、1945年に早稲田大学文学部を中退し、日本社会党本部に入ります。1950年からは当時の党首である浅沼稲次郎の秘書として活動しました。彼は1959年の第5回参院選では候補者として名を連ねましたが、結果は振るわず落選。その後、民主社会主義連盟の事務局長に就任し、1960年には民主社会党の結成にも参加しました。

同年、浅沼が暗殺されると、その後継者争いの中で麻生は「裏切り者」として批判を受け、次の選挙でも落選。しかし、1963年の第30回衆議院議員総選挙で初当選を果たし、党内の副書記長などの役職を歴任しました。1965年には国際芸術見本市協会を設立し、第1回ジャパン・アート・フェスティバルをニューヨークで開催するなど、文化活動への関与も深めます。

その後、1967年から再選されるも、1972年の選挙では逆風にさらされ、共産党の新人に負けて落選。そのことがきっかけとなり、彼は離党後に政治評論家へと転身しました。1974年、再び政治の世界に戻るよう誘われ、1976年の衆院選に無所属で出馬し、トップ当選を果たします。

しかし、その後の東京都知事選では敗北し、麻生は政治家を廃業すると宣言し、麻生情報文化研究所を設立しました。彼の著書も多数あり、政治や文化に関する視点を提供しています。1994年には春の叙勲で勲二等瑞宝章を受賞し、1995年に71歳で亡くなりました。死後、従四位に叙されました。彼の墓所は多磨霊園にあります。

麻生は日本の文化人としても知られ、三島由紀夫とは親しい関係にありました。その影響から、いくつかの文学活動にも参加し、文芸雑誌『ポリタイア』の同人としても活動しました。

彼の著作には『恋と詩を求めて』『暗殺者 謀略の戦後史』『私の手も汚れていた』などがあり、それぞれに彼の独自の視点が反映されています。麻生良方の生涯は、戦後日本の政治や文化における重要な一ページを飾っています。

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