黄初

黄初（こうしょ）

黄初は、中国の三国時代、魏の初代皇帝である文帝曹丕（そうひ）の治世において使用された最初の元号です。220年から226年までの期間に使用されました。

元号の由来

五行説において、黄色は「土」を表します。後漢が火徳の王朝であったのに対し、魏は土徳の王朝であるという当時の認識から、「土徳」の始まりという意味を込めて「黄初」と名付けられました。この背景には、後漢末期に発生した黄巾の乱が、五行思想における土の色である黄色を旗印にしていたことも影響しています。

黄初年間の出来事

黄初元年（220年）10月29日、後漢の献帝から禅譲を受けた曹丕が皇帝に即位し、魏を建国しました。これにより、後漢は滅亡し、三国時代の幕開けとなります。黄初7年（226年）5月には、文帝曹丕が崩御し、子の明帝曹叡（そうえい）が後を継ぎました。黄初は、曹丕の治世全体をカバーする元号であり、魏の建国と初期の国家運営において重要な役割を果たしました。

西暦・干支との対照表

他元号との対照表

同時期に使用された他の勢力の元号は以下の通りです。

蜀漢：章武 (221年 - 223年)、建興 (223年 - 237年)
呉：黄武 (222年 - 229年)

参考文献

『三国志』（中華書局、1974年）
李崇智『中国歴代年号考』（中華書局、2004年）

関連項目

* 元号一覧 (中国)

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