黄志龍 (野球)

黃志龍（ファン・ツーロン）の生涯と成績



黃志龍（ファン・ツーロン）は1989年2月22日生まれの台湾（中華民国）出身の元プロ野球選手であり、投手として活躍しました。彼は右投げ右打ちで、その才能は早くから注目されていました。

経歴


プロ入り前


中学生時代から台湾の代表チームに選ばれ、アジア野球選手権大会、AAA世界野球選手権大会、そして世界大学野球選手権大会など、数多くの国際大会に出場してきました。特に2009年9月に開催された第38回IBAFワールドカップでは、日本代表との試合で先発を務め、延長10回を4安打1失点（自責点0）という素晴らしい成績を残し、勝利投手となりました。その時の活躍から、彼は台湾国内で「速球王子」と称されるようになりました。

巨人時代


2009年10月、黃志龍は日台間の野球交流事業の一環として、読売ジャイアンツの二軍練習に参加しました。ここで彼の最速152km/hの速球と多彩な変化球が関係者の目に留まり、11月20日に育成選手契約を締結しました。契約の内容は支度金200万円、年俸240万円（ともに推定）で、背番号は118です。

2010年シーズンには、主に二軍のイースタン・リーグで7試合に登板し、2勝2敗、防御率1.54という好成績を残します。6月4日に支配下選手として登録され、契約金1000万円、年俸440万円で、背番号は97に変更されました。6月9日のオリックス・バファローズ戦で1軍初登板を果たし、3回1/3を投げて2失点で降板しましたが、その躍動感あるピッチングは高く評価されました。この年の登板は3試合に留まり、勝利を挙げることはできませんでしたが、彼は11月に行われた広州アジア大会の野球台湾代表に選出され、銀メダルを獲得しました。

2011年は残念ながら1軍での登板がなく、二軍でもわずか4試合の登板に留まり、シーズン後の10月9日に球団から戦力外通告を受けてしまいます。

台湾・統一時代


その後、2011年のCPBLドラフトで統一セブンイレブン・ライオンズから1位指名を受けて入団しました。2012年には一軍で18試合に登板するものの、結果は0勝4敗と振るいませんでした。オフシーズンには、掲げられた目標に向けてキューバ代表との国際試合へCPBL代表として選ばれるなどの活動も行いました。

2013年には4試合の登板で勝利を得られず、その後右肘の手術を受けます。2014年には僅か1試合の登板に留まり、その年の10月13日に統一から自由契約となりました。

統一退団後


2015年、黃志龍は社会人チームの崇越隼鷹隊に加入しましたが、2016年2月に退団し、その後はアマチュア野球を続けました。2019年にはCPBLに新たに加盟した味全ドラゴンズの入団テストを受けましたが、不合格となります。2022年6月には新球団の台鋼ホークスの入団テストに参加するなど、動き続けています。

記録


投手成績


  • - 初登板・初先発：2010年6月9日、対オリックス・バファローズ戦（京セラドーム大阪）
  • - 初奪三振：同上、1回裏に坂口智隆から空振り三振を奪取

背番号


  • - 118（2010年 - 同年途中）
  • - 97（2010年途中 - 2011年）
  • - 23（2012年 - 2014年）

代表歴



黃志龍選手の経歴は、彼の情熱と努力がどのように台湾の野球界での道を切り開いたかを示すものです。彼の活躍は、多くのファンや若手選手にとって大きな刺激となっています。

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