黒部川電力

黒部川電力株式会社

黒部川電力株式会社（くろべがわでんりょく）は、日本の発電事業者として設立され、現在は新潟県糸魚川市と東京都千代田区にその本社を構えています。創立から100年を迎えた2023年を機に、電力業界の歴史の一端を担う企業として、さらなる成長が期待されています。

会社概要

この企業は新潟県糸魚川市及び長野県小谷村に6つの水力発電所を所有し、北陸電力株式会社及びデンカ株式会社青海工場に発電した電力を供給しています。年間に販売される電力量は約4億kWhに達します。社名に「黒部川」と入っていますが、実際の発電所は姫川水系と早川水系に位置しており、過去には黒部川水系でも活動していましたが、現在は同水系の発電所は保有していません。

黒部川電力は、太平洋戦争中の電力管理法や配電統制令による国家管理の影響を受けずに存続しており、長い歴史を有する企業の一つです。1945年の終戦後、その合併命令が消滅したこともあり、独立した発電事業者として活動を続けられました。

沿革

黒部川電力株式会社は1923年10月20日に川北栄夫の手によって設立されました。最初に運転を開始した水力発電所は1926年に富山県入善町に建設されたもので、以降1938年にかけて6つの発電所が完成しました。1929年には、同社の全株式が日本海電気（現在の北陸電力）に取得されるなど、企業の成長期が始まります。

1931年には新潟県で越後電力を合併し、海川水系の4つの発電所を取得しました。これにより、新潟県内でも事業を拡大することができました。1945年、会社は日本発送電への合併協力を求められましたが、終戦によってその命令は消え、正式に独立した体制を維持しました。

1953年には、電気化学工業の財閥解体に伴う会社分割が行われ、黒部川水系の設備は北陸電力に譲渡されました。その後、1961年には新たに滝上発電所が運転を開始し、さらに発電所の数を増少させました。

発電所の現状と今後の展望

現在、黒部川電力は姫川水系と早川水系において6つの発電所を運営し、総出力は約94,800kWに達しています。これらの発電所の運営を通じて、再生可能エネルギーの拡充に貢献しながら、地域社会にも貢献しています。

黒部川電力は、持続可能なエネルギー供給に取り組み、環境保護への意識を高めるための活動にも注力しています。公式サイトでは、最新の情報や電力供給の詳細を提供しているため、興味がある方はぜひ訪れてみてください。

企業の歴史を振り返ると、黒部川電力は一世紀にわたり地域の電力供給を支えてきた老舗企業であり、電力業界でもその存在感を示しています。次の100年に向けても、その技術力と経営戦略がどのように進化していくのか、注目が集まるところです。

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