齋藤章児

齋藤章児のプロフィールと野球指導の歩み

齋藤章児（さいとう しょうじ、1940年3月25日 - 2019年4月4日）は、日本の著名なアマチュア野球の指導者および解説者であり、学生や若い選手たちの育成に長年にわたり貢献しました。

来歴

齋藤の野球キャリアは中学校時代に始まり、その後立教高校及び立教大学経済学部を卒業します。その後、社会人野球のヤシカを経験し、1967年4月には東京農業大学第二高等学校の教諭かつ硬式野球部監督に就任しました。このポジションにおいて彼は27年間の間に春の甲子園に2回、夏の甲子園には4回出場するという成果を上げました。群馬県での監督就任については、特に稲川東一郎氏への思いがあったと自身でも語っています。

2000年からは立教大学の野球部の監督を務め、2007年には育成功労賞を受賞するなど、彼の指導力は広く評価されました。監督を退任した後も、彼は地元の群馬テレビに出演したり、上毛新聞に観戦コメントを寄稿したりと、野球の発展に積極的に関与し続けました。さらに、講演や執筆活動を通じて人間形成の重要性を説き、若い世代の育成に尽力しました。

しかし、彼の人生は順調なだけではありませんでした。2010年1月、少年野球の指導中に倒れ、頸髄を損傷。その結果、四肢麻痺となり、彼の晩年は車椅子での生活を送ることになりました。それでも、彼は野球への情熱を失うことはなく、最後までその影響力を持ち続けました。

2019年4月4日、群馬県高崎市の自宅で亡くなりました。享年79歳。彼の死因は脳出血であったとされています。前日には選抜高校野球大会の決勝などを観戦しており、突然の訃報に多くの人々が驚きと悲しみに包まれました。

スキャンダル

齋藤は、立教大学野球部監督を務めていた2002年に、教え子である多田野数人を含む3人の部員がゲイビデオに出演したとの噂が流れました。この件はインターネットや週刊誌で話題となり、取材を受けた際の彼の発言が、出演の決定的な要因となったと言われています。

彼はこの事態に対し、否定的な証言を行うことなく、部員たちのビデオ出演を認める姿勢を示しました。この時の発言は有名であり、「たまげる」という言葉は現在、「アダルトビデオへの出演を関係者が認める」といった意味のインターネットスラングとして使われるようになりました。齋藤は部員たちに対して「こんなのに出たらもう駄目ですね」といった発言をしたこともあり、彼の対応は賛否を呼びました。

著書

齋藤章児は著作も残しています。2015年には『おれの野球では勝てないのか』（上毛新聞の本、ISBN 978-4863521360）を出版し、2021年には没後に『これがおれの高校野球だ! -試合に学ぶ勝ち方のヒント-』（上毛新聞社、ISBN 978-4863522855）を発表しました。後者は、上毛新聞に掲載された観戦記を再録したものです。

齋藤の存在は、アマチュア野球界における指導者としての模範であり、その影響力は今なお多くの人々に引き継がれています。

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