龍石寺 (秩父市)

龍石寺について

龍石寺（りゅうせきじ）は、埼玉県秩父市に位置する曹洞宗の寺院です。この寺院は、飛渕山を山号としており、静かな環境の中に佇む荘厳な建築物が訪れる人々を魅了しています。運営されている宗派である曹洞宗は、日本における禅宗の一つであり、心の平安を求める人々にとって特別な場所となっています。

本尊の真言は「おん ばざら たらま きりく」であり、信者にとって重要な意味を持つこの言葉は、菩薩の慈しみや利生の力を象徴しています。また、寺では特有の御詠歌も詠まれています。「天地を動かすほどの龍石寺、詣る人には利生あるべし」というこの御詠歌は、訪れることによるご利益を称賛するもので、信者や観光客に強い印象を与えます。

歴史

龍石寺の創建年代は明確には分かっていませんが、室町時代には寺院の運営が衰え、危機に瀕していた時期がありました。しかし、15世紀の終わりごろには再興が図られ、徐々にその重要性を取り戻しました。

昭和30年代になると、龍石寺は無住となり、住職が不在の状態が続きました。さらに、茅葺屋根が損傷し、寺院の存続が危ぶまれる事態となりました。それでも、地域の青年たちが立ち上がり、東京までの行脚を行い、托鉢などを通じて寄付を募ることに成功しました。その努力の結果、1973年（昭和48年）には観音堂の修復が行われ、再び住職が置かれることとなりました。このような地域の人々の協力と努力によって、龍石寺は今日まで守られ続けています。

文化財

現在、龍石寺は札所19番として知られ、秩父市指定の史跡として昭和40年1月25日に指定されています。埼玉県秩父市内に点在する多くの寺院の中でも重要な位置を占めており、信者や観光客が訪れる場所となっています。

交通アクセス

この寺院へのアクセスは、大野原駅から徒歩約10分ほどの距離にあり、地元の方々だけでなく観光目的の人々にも利用されています。周囲の自然と相まって、散策しながら訪れることができる非常に魅力的な場所です。

参考文献

• - 安宅夏夫 文、西田信夫 写真『秩父三十四カ所めぐり（楽学ブックス 古寺巡礼4）』JTBパブリッシング、2008年
• - 小林祐一 著『秩父三十四カ所 札所めぐり 観音霊場巡礼ルートガイド』メイツ出版、2017年

外部リンク

• - 19番 龍石寺 - 秩父札所 - 秩父札所連合会

龍石寺は歴史と文化を感じることができる貴重な場所であり、訪れる人々にとって心の安らぎを提供してくれます。

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