龍造寺康家

龍造寺康家（りゅうぞうじ やすいえ）

龍造寺康家は、室町時代中期から戦国時代にかけての武将で、肥前国の国人である龍造寺氏の14代当主です。13代当主・龍造寺家氏の子として生まれ、初めは忠俊または家満と名乗っていました。

生涯

康家は、肥前の有力大名であった九州千葉氏や少弐氏に従い、大内氏と幾度も戦いました。文明5年（1473年）には、恵日山実琳院を再興し、子である澄覚を住持としています。また、文明17年（1485年）には、肥前津町において押買や強盗などを禁じる制札を出しています。これらの行動から、康家が領内の治安維持に努めていたことが伺えます。

明応年間（1492年から1501年）の末には、康家は隠居を決意し、家督を次男の家和に譲りました。そして、自らは水ヶ江の地に新たな館を築き、隠居所としました。その後、永正2年（1505年）頃に剃髪し、隠岐入道と号しました。永正7年（1510年）にこの世を去りました。

康家の死後、水ヶ江の館は五男の家兼によって引き継がれ、改修されて水ヶ江城となりました。この水ヶ江城が、後の水ヶ江龍造寺氏の拠点となり、龍造寺氏の歴史において重要な役割を果たすことになります。康家は、水ヶ江龍造寺氏の始祖として、その後の龍造寺氏の発展に大きな影響を与えた人物と言えるでしょう。

龍造寺氏の系譜における康家の位置

康家は、龍造寺氏の14代当主として、その家系を繋ぐ重要な役割を果たしました。彼の時代は、室町時代から戦国時代へと移り変わる激動の時期であり、肥前国においても大名同士の争いが絶えませんでした。そのような状況下で、康家は龍造寺氏の勢力を維持し、次世代へと繋げた功績は大きいと言えるでしょう。また、水ヶ江に新たな拠点を築いたことで、その後の龍造寺氏の勢力拡大の基礎を築いたとも言えます。

まとめ

龍造寺康家は、室町時代から戦国時代にかけて活躍した武将であり、龍造寺氏の14代当主として、その家系を繋ぎました。肥前国の有力大名に仕え、大内氏との戦いを経験する一方で、領内の治安維持にも努めました。晩年には隠居し、水ヶ江に館を築き、水ヶ江龍造寺氏の礎を築きました。彼の功績は、龍造寺氏の歴史において非常に重要な位置を占めています。

脚注

出典
『藤龍家譜』
『龍造寺隆信譜』
『普聞集』
* 『龍造寺系図』

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